【MLB】延長14回5時間9分の熱戦で数々のドラマ「忘れられないワールドシリーズ初戦の1つに」
ロイヤルズ対メッツの組み合わせで幕を開けたワールドシリーズ。先頭打者ランニングホームランの劇的な幕開けから始まった試合は、数々のドラマの末延長14回ロイヤルズ主砲ホズマーのサヨナラ犠牲フライで決着となった。
2015/10/28
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劇的な幕開け
現地27日、MLBのワールドシリーズ(WS)が開幕した。ロイヤルズの本拠地カウフマン・スタジアムで行われた初戦は、WS史上最長タイの延長14回に及んだ激戦の末ロイヤルズがメッツを破り先勝。1985年以来30年ぶり、球団史上2度目の世界一に向けて大きな勝利となった。
It was arguably one of the most pulsating, tense and unforgettable Game 1s in World Series history.
この試合はおそらく最もわくわくし、緊張感があり、忘れられないワールドシリーズ初戦の1つとなっただろう。
MLB公式サイト『MLB.com』はワールドシリーズ史上に残る激戦を上のように表現した。
初回から劇的なプレーが飛び出した。
1回裏、先頭打者として打席に入ったアルシデス・エスコバーが初球の速球を叩くと打球は左中間を深々と突き破り、外野フェンスを直撃。センターを守るセスペデスが打球処理に戸惑う間にエスコバーはホームまで激走し、初球先頭打者ランニングホームランの快挙で先制点をもたらした。
ワールドシリーズでのランニングホームランは1929年のミュール・ハース以来86年ぶり。先頭打者ランニングホームランは史上2度目の快挙だ。
その後メッツが4~6回に1点ずつ取り逆転するも、ロイヤルズは6回にムスタカスのタイムリーなどで2点を奪い再びゲームを振り出しに。両先発投手は6回でマウンドを降りたが、ダグアウトに向かったロイヤルズ先発のボルケスに伝えられたのは予期せぬ悲報だった。
この日の試合前にボルケスの父、ダニエルさんが亡くなった。親族の「彼に今日の試合に投げて欲しい」との意向からボルケスにこのことが伝えられたのは降板後、妻に呼び出されたクラブハウスでのことだった。ボルケスは試合後チームメイトにテキストで「今日の試合に勝利してくれたことへの感謝」を伝えたという。