「筒香は神様だった」…筒香嘉智がみせた気遣いに反響 明かした台湾選手は感激「いつか私もそうしたい」
2022/04/05
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#共有することは得るよりも幸せ
新たな労使協定を締結し、米大リーグはいよいよ日本時間8日から開幕予定だ。筒香嘉智内野手が所属するピッツバーグ・パイレーツも例に漏れず、オープン戦の最終段階に入っている。そんな筒香は、チームメイトの若手選手に対してある気遣いをみせたようだ。
パイレーツは同2日の試合で、トロント・ブルージェイズと対戦し、6-6で引き分けた。その中で、台湾出身の20歳・鄭宗哲(てい・そうてつ)内野手が、9回裏に値千金の同点スリーランを放つ活躍。鄭は、元々パイレーツ傘下チームのルーキーリーグに所属しており、3月30日(同31日)に、マイナーリーグから異例の昇格をしたばかりだった。
鄭は試合後、SNSにある一枚の写真を掲載。それは個人の写真ではなく、たくさんのバットとバッティンググローブの写真だった。写真に添えられた文章は以下のとおり。
「今日はラッキーで、大リーグに昇格することに恵まれた。ちょうど筒香嘉智選手と会った。パイレーツの選手は彼に本当にお世話になっている。彼はマイナーリーグでプレーすることの大変さをよく理解していると私に言った、彼もマイナーリーグで(野球に必要な)装備が不足していることをよく知っているので、私にたくさんの装備を共有してくれて、『いつでも質問があったら言ってね』と言った」
そして、「私は凄く筒香選手に感謝している。いつか私も能力があればそうしたい。海外でも先輩のお世話になった。パイレーツに感謝する。チームの皆に感謝する」との言葉で締めくくり、最後にハッシュタグで「共有することは得るよりも幸せ」と付け足した。
そのSNSでは、たくさんの反響を呼び、ファンからは「筒香選手は優しい先輩だね」、「筒香は神様だった」などの声が寄せられた。また、同じパイレーツの傘下に所属する韓国人選手ベ・ジファン内野手もコメント欄にサムズアップで反応している。
2001年生まれの鄭は、中学校入る前には正式な野球訓練を受けなかったが、猛練習で才能を開花させ、2019年に高校を卒業してすぐにパイレーツと契約し渡米した。コロナ禍で一時マイナーリーグも中止に追い込まれたこともあったが挫けなかった。2022年の初めには、コロンビアの野球リーグでプレーし、チームの優勝まで先頭打者として貢献した。
スプリングトレーニングとはいえ、異例の大抜擢を受けた台湾のシンデレラボーイは、筒香の後押しを受け、海の向こうで一流への道を歩んでいく。
鄭仲嵐