【MLB】「レッドソックスは後悔」投手史上最高額約270億円、プライスの契約に否定的な理由
MLB投手史上最高額でボストン・レッドソックスと契約が地元紙で報じられたデビット・プライス。経済雑誌の『フォーブス』WEBサイトではすぐさまこの大型契約に対して否定的な記事を報じた。
2015/12/02
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カーショウとプライスの違い
新たな契約に合意してから目立つのがドジャースに所属するクレイトン・カーショウとの比較だと、ベンジャミン氏は指摘する。
2014年シーズン前には当時初となった年間3000万ドルプレーヤーだったカーショウ。彼は当時、7年2億1500万ドルの契約延長に合意した。カーショウとプライスは同じ左腕先発投手であるものの、カーショウはほぼ防御率3点を切り、時に1点台を叩き出し、プライスのさらに上のレベルでプレーしていると、ベンジャミン氏は評価する。
27歳のカーショウは通算114勝56敗で防御率2.43。ナショナルリーグのサイヤング賞を3度も受賞している。
プライスと同様、カーショウもポストシーズンでは結果を残せていない。通算13試合で2勝6敗、防御率4.59。だがレッドソックスとの大きな違いはドジャースの未来は非常に明るく、ここ数年でワールドシリーズ制覇の可能性があるという点だ。それに比べて、昨季最下位に落ちた現在のレッドソックスの状態は違うという。
“Boston is not in that position, at least on paper, and that is why the team will come to regret this deal unless Price leads them to a championship over the first three years of his deal. Playing in a home-run friendly stadium like Fenway Park, however, and given how prone a fast-ball pitcher like Price is to the longball, that redefines overly optimistic. Thus, given how lengthy contracts given to guys like Justin Verlander (six years, $162 million) and CC Sabathia (eight years, $186 million) have panned out, don’t be at all surprised if Price’s deal turns out to be a dog.”
「ボストンは表面上では(ドジャースとは)同じ立場にいない。そのためレッドソックスはプライスが契約最初の3年でチームを優勝に導かない限り後悔することになるだろう。フェンウェイパークのように本塁打が出やすい球場で、プライスのような直球派投手が一発を打たれる傾向が高いことを考えると、楽観的な考えを再定義することとなる。大型契約が与えられたジャスティン・バーランダー(6年1億6200万ドル)やCCサバシア(8年1億8600万ドル)の結果を見てみると、プライスの契約もみんなを裏切ることになっても驚きはない」
大型契約には常に賛否両論が飛び交うものだ。
特にボストン・レッドソックスのような注目が高い球団であるとなおさらだ。まずは否定的な記事を報じた「フォーブス誌」はこれから出る数々の報道の序章に過ぎないだろうが、野球ファンであればフェンウェイパークでデビッド・プライスがどのような投球を見せてくれるか楽しみだろう。
出典: Boston Red Sox will Regret signing David Price by Josh Benjamin in Forbes.com on December 1, 2015.