【MLB】「ドジャースファンを失望」グレインキーはまさかのDバックス。抜けた穴はクエト、岩隈、前田らが候補か
ドジャースとジャイアンツの一騎打ちと思われていたグレインキー争奪戦は思わぬ形でアリゾナ・ダイヤモンドバックスが勝者となった。破格の金額で理にかなっていないものかもしれないが、それでも同地区に大きな戦力を奪われたのはドジャース、そしてファンにとっても大打撃だと地元紙『LAタイムズ』は報じた。
2015/12/06
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まさかのダイヤモンドバックスと契約合意
FAの目玉だったザック・グレインキーがアリゾナ・ダイヤモンドバックスと6年2億600万ドルで身体検査待ちではあるが、合意したというニュースを受け、グレインキー獲得戦線に敗れたロサンゼルス・ドジャースの地元紙『LAタイムズ』では、ダイヤモンドバックスに目玉投手を取られたことはチームを落胆させるものであり、ファンにとっては受け入れがたい事実だろうと、報じた。
グレインキー争奪戦でサンフランシスコ・ジャイアンツに敗れたならまだ理解できるとビル・シェイケン氏はファンの思いを代弁する。憎きライバルとは言え、6年で3度優勝しているジャイアンツにはどこかでリスペクトをしている相手だ。
ところがグレインキーを獲得したのはシーズン中、8種類のユニフォームを着分け(ある意味で伝統感に欠ける)、ホーム球場の外野にはプールがあり、一見格納庫のように見える球場を本拠地とするアリゾナ・ダイヤモンドバックスだ、とシェイケン氏。続けて、そんな相手に自チームで活躍し、残留交渉を続けていた投手を奪われた事実は、恥ずかしさと怒りのあまり顔を真っ赤にしてしまう事態だろう、とファンの心情をこう推察している。
ドジャースは契約交渉を続けている中で、グレインキーとの新たな契約合意に近づいており、本人もどこと契約するかの問題ではなく、契約の中身の問題だろうと思っていたはずだ、とシェイケン氏は推測する。
ドジャースは設定していた許容範囲内の金額を上回る提示額を出すが、結果的にはお金を渋っていたのではなく、30代後半になっていく投手に対しての多額の投資は保証している額分の見返りを得られず、過ちとして終わる例がこれまでの過去として多く残っているからだと、シェイケン氏は指摘する。
それでもドジャースはMLB史上単年平均最高額となる5年1億6000万ドルの契約を提示し、36歳になるまでの契約を保証した。どうしても6年目は提示できず、そこをダイヤモンドバックスが突いた結果となった。
ドジャースは結果的に終盤までグレインキー争奪戦に加わっていないと思われていたダイヤモンドバックスの契約を5000万ドル下回った。
ドジャースの共同オーナーの1人でもあるマジック・ジョンソン氏もグレインキー獲得は「最優先事項」であると話していた。
“We all want him back. If somebody comes in and does something that is off the charts and we don’t match that, then he leaves.”
「我々は彼の残留を望んでいる。だがどこかが比べ物にならないオファーを出し、我々がそれに見合うものを提示できなければ、彼は去っていくだろう」とも話していた。