【MLB】「ドジャースファンを失望」グレインキーはまさかのDバックス。抜けた穴はクエト、岩隈、前田らが候補か
ドジャースとジャイアンツの一騎打ちと思われていたグレインキー争奪戦は思わぬ形でアリゾナ・ダイヤモンドバックスが勝者となった。破格の金額で理にかなっていないものかもしれないが、それでも同地区に大きな戦力を奪われたのはドジャース、そしてファンにとっても大打撃だと地元紙『LAタイムズ』は報じた。
2015/12/06
Getty Images
グレインキー流失はドジャースファンを失望させた
ドジャースは新たなオーナーグループとなってからは毎年観客動員数ではMLBをリードしている。そして多額の放映権料も獲得し、チケット入場料の金額も上げたところだ。30代後半に入っていく投手に2億万ドルの金額を与えることはビジネスの判断としては理にかなっていないということはわかる、と記事ではドジャースの判断に対して援護した。
だが球場で6ドルを払ってコーラのペットボトルを購入するのも、ファンにとって理にかなっていないが、それでも購入してくれている。そんなファンたちにとってはドジャースに注いでいる愛とドジャースがファンのために注ぐ愛に差があるのではと感じ、彼らを悩まし苦しめるだろう、とも綴った。
ドジャースは2010年代前半のニューヨーク・ヤンキースやここ数年のフィラデルフィア・フィリーズのようにベテランたちへの多額の契約を背負ってしまい、将来的に身動きが取れなくなることを恐れた。ファンにとっては受け入れ難い事実かもしれないが、昨季の3億ドルの層年俸は魅力的で大きな話題となったもののチームの方針としては、若返りを目指していると話す。
ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長もグレインキー残留が失敗に終わったことでコメントを残した。
“We made a very strong offer to retain Zack but clearly he found a deal that fit better for him and his family. We are now hard at work on our alternatives.”
「ザック(グレインキー)を残留させるために出来る限りのオファーを提示したが、彼は家族と自分にとってより良い契約を結んだ。我々は次の選択肢に向けて全力で取り組んでいる」とフリードマン編成本部長。
次の選択肢として、ジョニー・クエト、岩隈久志、前田健太に目を向けるかもしれない、とシェイケン氏。さらにはカルロス・カラスコやシェルビー・ミラーを獲得するためにトレードを模索する可能性もある。ウィンター・ミーティングではヤシエル・プイーグやジョック・ピーダーソンのトレードを試みるかもしれない。
ドジャースは依然西地区では優勝候補として挙げられるかもしれないが、グレインキーはドジャースが抱えるどの野手をも上回る戦力であるポール・ゴールドシュミットとAJポロックとチームメイトとなった。だがドジャースが目指すのはあくまでもワールドシリーズ制覇だ。今年もワールドシリーズ制覇を逃せば28年連続となる。
結果的にもし、グレインキーの腕がこの5年間で潰れてしまったとしても、ドジャースファンはグレインキー獲得を回避したフロントを賞賛することはないだろう、と記事は締めくくっている。
出典: Being outbid by Arizona for Zack Greinke is disappointing for Dodgers, devastating for fans by Bill Shaikin in Los Angeles Times on December 4, 2015
Dodgers dealt blow by Greinke to D-Backs by Ken Gurnick in MLB.com on December 4, 2015