【MLB】ロイヤルズらが成功例。世界一へ強力ブルペン形成の重要性――高騰するリリーフ投手の価値
セイバーメトリクスが普及した当初、リリーフ投手は替えの利く存在と一部では思われていた。だが強力なブルペンを武器に2年連続ワールドシリーズ進出を遂げたロイヤルズの存在が、再びリリーフ投手の価値を高騰させるものとなり、MLB全体で「リリーフ投手は重要な存在である」ということを再認識させることとなった。
2015/12/15
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先発のコマ不足で優秀なリリーフで補う流れも
そのアストロズをディビジョンシリーズで倒し、2年連続ワールドシリーズ進出を果たしたロイヤルズの躍進はMLB全体にリリーフ投手の重要性を再認識させるものとなった、という。
他での成功例を真似する者が多い野球界では、先発投手不足をリリーフ投手を揃えることで補っているチームが増えてきているのだ。
データ分析を多く取り入れているロサンゼルス・ドジャースもその一例で、すでに高額契約でクローザーを務めるケンリー・ジャンセンに加え、レッズからチャップマン獲得も試みていた。
リリーフ投手の価値がここ3年間高騰している例として、記事では比較しやすい3人の投手の契約を挙げた。
2013年オフにインディアンズと3年契約を結んだジョー・スミスは1575万ドル、2014年オフにアストロズと3年契約を結んだルーク・グレガーソンは1850万ドル、そして今年のオフにアスレチックスと3年契約を結んだライアン・マドソンは2200万ドルの契約を結んだ。
毎年のFA市場のインフレを考慮しても、相当な高騰だ、と主張する。
統計学を取り入れることで知られるオークランド・アスレチックスも今年はマドソンに加えて、ジョン・アックスフォードと2年1000万ドルの契約を結んだ。
2年前には、当時1年1000万ドルの契約を結んでいた抑えのジム・ジョンソンをトレードで獲得した。
アスレチックスにとってはFA市場に名を連ねるトップの先発投手や野手は予算外となってしまうことがほとんどだ。そのため、チームを底上げするためには他のポジションの選手より安く獲得できるリリーフ投手に投資する他ないと、ローゼンサル氏は援護する。
「どのチームにとっても、リリーフ投手は重要な存在である」と今のMLB全体の流れを代弁して、記事を締めくくっている。
出典: Notebook: Notion of interchangeable relievers doesn’t add up by Ken Rosenthal in Fox Sports on December 13, 2015