【MLB】「契約最終年にすべてを」インディアンス、村田透がNPB復帰を選ばなかった理由
今オフ、村田透の去就がスポーツ紙面をにぎわせた。実際に本人もNPB復帰を考えたという。しかし最終的には来年もアメリカでプレーすることを選択した。その理由とは?
2015/12/17
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インディアンズへの愛着が残留に
そう言っていた彼が、インディアンズ残留を決めたのは、やはり巨人を越える5年間在籍した球団への愛着であるに違いない。
「やっぱり、できればインディアンズでやりたいですよ。このチームなら、僕のこともよくわかってくれていますしね。5年もいると、もう、僕のことを知らない人のほうがむしろ少ないくらいです。コーチスタッフからGMまで僕がどんな奴かっていうことをわかってくれますしね。野球ってメンタルな部分が大きいからそれも大事なことだと思います」
契約については、代理人に任せているという村田の心はすでに来季へと向いている。このオフは、アメリカ挑戦1年目から参加していたウィンターリーグへの参加を取りやめた。
「今シーズン初めから決めていました。得るものはもう十分勉強させてもらいました。投げれば、それなりに得るものもあるんですけれど、この5年間、肩肘をずっと使いぱなしだったので、休ませようと。ケガしてしまったらおしまいなんで。1年目以外は、ケガらしいケガはなかったですけれども、このオフは休ませることも大事かと思いました」
この言葉は、村田自身がもう修行の段階を超えたことを自覚している証だろう。
来季に向け、体は動かし始めている。インディアンズのピッチングコーディネーターと話し合ったメニューをこなしながら、来る春に備えている村田は、アリゾナからクリーブランドへの片道切符をつかみとるべく、爪を研いでいる。