【MLB】16年、ロイヤルズ式へ転換を図るマリナーズ。かつて在籍した青木宣親がカギに
カノやクルーズなど大砲を補強しながら結果が出なかったマリナーズ。GMが代わるとロイヤルズやジャイアンツのようなチーム編成へ一気に方針転換を図っている。青木の獲得はまさにその一環だ。
2016/01/01
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世界一チームの球団編成の模倣から
ディポートはさらに、ブルペン補強も積極的に行っている。通算95セーブのスティーブ・シーシェック、38歳ながら67試合に登板し、防御率2.34をマークしたセットアッパーのホアキン・ベノアを獲得。脆弱だったブルペンは明らかに厚みを増した。
鉄壁の外野陣と、強力なブルペン――ディポートが目指そうとしているスタイルだ。
近年、このスタイルで勝利を積み重ねているチームがある。2015年の世界一に輝いたカンザスシティ・ロイヤルズだ。
ライル・スペンサー記者は、ディポートの補強に対し、下記のように論じている。
It is said that imitation is the most sincere form of flattery. Kansas City’s formula — contact hitters keeping runners in motion; quality defense; solid starting pitching and a first-rate bullpen — clearly works. The three-run homer is nice, but the Royals and Giants have shown you can win it all with singles and doubles stringing together rallies.
誠実な言い方をするのであれば、(ディポートが行っていることは)ロイヤルズ式の『模倣』だ。ランナーを次の塁に進められるコンタクトヒッター、堅実な守備、計算の立つ先発投手、強固なブルペン。スリーランホームランは確かに魅力的だが、ロイヤルズや(2014年の覇者)ジャイアンツは、シングルヒットやダブルスチールで勝てることを証明してみせた。
就任早々、ディポートGMがなりふり構わず行う勝利の『模倣』。2016年の新生マリナーズは、フルモデルチェンジする。そのカギを握るのは、ロイヤルズ野球の象徴である『スピード&ディフェンス』の申し子、青木宣親だろう。
出典:Revamped roster gives Mariners boost for 2016 by Lyle Spencer