【MLB】日本人選手初の勲章。アメリカのみでキャリアを積み上げた村田と田沢、今オフFA取得へ
MLBでキャリアを積み上げてきた2人の日本人投手が今季オフにFAを取得する。
2016/01/13
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今季7回を任される田沢
田沢は昨季終盤は疲労の色を隠せず精細を欠いた。
前半戦の防御率2.58に対し、後半戦は同7.08と低下。それでも3年連続60試合以上登板を果たした。昨年9月半ばには今季に備えて首脳陣が登板をシャットダウンし一足早くオフに。キンブレルの加入で、今季は7回を任される見込みだ。
ここ数年と変わらないパフォーマンスを残せば、屈指の中継ぎ投手としてFA市場に出ることに。安く見積もっても、年俸400万ドル(約4億7000万円)以上の複数年契約が、新契約の基準となりそうだ。
今季が勝負の村田
村田の場合は、16年オフにはより国内復帰が現実的になってくる。
このオフも阪神などが獲得に動いたが、インディアンスの保有権がネックの一つとなった。それを解除させるためにはトレードマネーが必要。3Aクラスで、しかも日本人の村田なら1000~2000万円が相場だろうが、獲得する球団側にも、本人にとっても余計な出費。トレードマネーがそれだけ必要なら、本人に支払う年俸はその分差し引かれるのが通例だからだ。
16年オフならば、マイナーのFA権を手にすることで、国内外の球団と自由な交渉が可能になる。トレードマネーの障害はなくなる。
メジャーではデビューから3年を経て、選手は年俸調停の権利を手にする。そこで年俸が一段階上がる。そして6年を経て一人前と認められ、FAとなり自由な交渉が可能になると同時に、実績を積んできた選手ならば年俸が跳ね上がる。
メジャー40人枠に登録されてさえいれば、故障者リスト入りしている期間もサービス日数に含まれる。
果たして今季終了後、2人をとりまく環境はどのように変化しているのだろうか。
晴れて揃ってフリーエージェントとなれば、日本人大リーガーの歴史の中でエポックメーキングな出来事となるに違いない。