【MLB】元中日チェンがマーリンズの救世主になりうる4つの理由
傑出した球威や決め球があるわけではないが、マーリンズと5年契約を結んだチェン・ウェインの本領はそれ以外の部分にある。
2016/01/14
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ピンチの場面で強さを発揮
最後は、走者を背負ってからの強さだ。
過去3年で、走者なしの場合と得点圏に走者を背負った場合ともに100イニング以上投げた投手は80人いるが、チェンは後者の場合の被wOBAが前者のそれに比べ0.118も低く80人中No.1だ。これは2位のアレックス・ウッド(ドジャース)の-0.061に比べても極端に低い。「wOBA」とは、Weighted On Base averageの略で、1打席あたりにどれだけ得点増に貢献したかを示すセイバー指標だ。したがって、投手の「被wOBA」の場合は、低ければ低いほど良い。チェンは得点圏に走者を背負った場合、傑出してこれが低い。
前述のように、マーリンズはチェンが2年目終了時点で自ら出ていくことを期待しているかもしれないし、年俸が上がる3年目前に彼を放出するつもりかもしれない。
しかし、マーリンズは全体の選手層は薄いものの、フェルナンデス以外にも、メジャー最高のパワーヒッターのジャンカルロ・スタントン、スピードスターのクリスチャン・イエリッチ、昨季の首位打者兼盗塁王ディー・ゴードンら飛び抜けた才能を誇る若きスターが揃っている。そこにチェンも加わった。
サリバンは、また裏切られるだろうと思いながら、「今回こそ、とマーリンズを信じたいもう1人の自分がいることを否定できない」(There’s always a part of me that wants to believe this time)と述べている。
出典:“Wei-Yin Chen, the Marlins’ next Mark Buehrle @ fangraphs by Jeff Sullivan in Jan. 12th 2016”