大谷の前例に? 一選手のマイナー契約にアメリカが注目――タブー視されるMLBでの二刀流
アメリカで一人の選手のマイナー契約が注目されている。
2016/01/18
21世紀唯一の二刀流選手は?
公式HPでは「メジャー最後にして、21世紀唯一の二刀流選手」と呼ばれるブルックス・キーシュニックを紹介。もともと外野手としてプレーしていたキーシュニックは、29歳だった02年のホワイトソックス傘下3Aシャーロット時代に投手にも本格的に挑戦し、二刀流を始めた。
3Aでは投手として25試合に登板し、0勝1敗、防御率2.59。野手としても打率.275、13本塁打、40打点と両部門で立派な数字を残した。
翌03年にはブリュワーズに二刀流選手として移籍。2シーズンで74試合に登板し、2勝2敗、防御率4.59。野手としては147試合で打率.286、8本塁打、19打点。03年は同一シーズンに投手としても、指名打者としても、代打でも本塁打を放った史上初の選手となった。
投手としては中継ぎ専門。野手としては主に代打かDHだったが、外野手としても3試合に先発している。
もっともこのキーシュニックの例が希有なだけで、現在のメジャー球界において二刀流はタブー視されている。
一昨年、日本ハム・大谷翔平が二桁勝利&二桁本塁打を達成した際に、ベーブ・ルースが1918年に13勝&11本塁打していたことがクローズアップされたが、その頃とはもう時代が違う。
いずれ訪れるであろう大谷のメジャー挑戦。その時まで二刀流を貫いていれば、必然的に二刀流続行か、投手専念かが議論となるのは間違いない。
ドジャースの今回の実験は、また新たな二刀流の形を提示し、メジャーにおける二刀流についての議論を深めるきっかけとなるかもしれない。