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イチローの就活は長期戦か?【豊浦彰太郎のMLB on the Web!】

MLBライター・豊浦彰太郎氏のコラムがスタート。このコラムでは、毎週2回、現地メディアがMLBのホットな出来事や日本人選手の状況をどう伝えているかを紹介していきます! 第3回目はイチロー選手の去就に関する報道です。

2014/11/05

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控えとしてより多くの出場機会を得るために

 言い換えればホッファ記者はヤンキースを出るのは「レギュラーの座」ではなく「控えとしてより多くの出場機会」を得るため、と見ているのだ。これは厳しい現実だ。

 ちなみに2014年開幕前に、FOXスポーツのロブ・ネイヤーはTime isn’t on their side : Players who might be done after 2014『もはや彼らの時代ではない:2014年シーズンで引退しそうな選手たち』という記事を執筆した。
 その中でネイヤーが取り上げた10人の中のトップがイチローだった。

He was actually pretty awful last season, posting the first sub- .300 on base ?percentage of his glorious career…and you know he didn’t compensate power. Basically, he needs to hit .300 this season or nobody’s going to give him a chance in 2015.
彼の昨季(2013年)の成績はその栄光に満ちたキャリアで初めて出塁率が3割を切るというひどいものだった。彼の場合それを埋め合わせるパワーはない。基本的には3割打つ必要がある。さもないと、2015年の機会をオファーする球団はないだろう。

 イチローは間違いなく偉大な選手だ。今年8月にBaseball America誌は「2000年以降最高の選手」に彼を選出した。しかし、ドライなMLB(というか米国社会)では過去の栄光だけで契約をオファーしたりはしない。

 オフの編成は各球団ともレギュラークラスを固めてから控え選手の確保に移る傾向にある。
 また、イチローの場合「オファーがあれば何でも」というわけでもないはずだ。したがって、契約先の決定は春季キャンプが始まる直前の2月中旬から下旬まで長期化する可能性も否定できない。

 近年比較的目立つのが、盛りを過ぎたかつてのスターがオフにFAとなった後に満足できるオファーがないまま翌年のスプリング・トレーニング時期を向かえ、現役続行を断念するというパターンだ。

 史上ただ1人の通算200勝&150セーブ達成のジョン・スモルツは10年春に、00年代2度のレッドソックス世界一の主力メンバーのジェイソン・バリテックやティム・ウェイクフィールドは12年の春に引退を発表した。

 松井秀喜が引退を発表したのは12年の12月だったが、基本的には同じパターンだ。
 翌年の2月を待たず決断したのは、年末を節目と考える日本人特有の心理と「売れ残り」感によるイメージダウンを回避するためだろう。

 来季、イチローはどこのチームのユニフォームを着ているのだろうか?

出典:Is Robertson in Yankees’ 2015 plans? : Yankees.com in October 28th

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