【MLB】3年目の田中、開幕投手は既定路線。真のエースへ乗り越えるべき二つの課題
米の著名コラムニストが皮肉たっぷりに田中の課題をあげている。当然、田中自身もその点を認識している。
2016/02/03
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開幕投手は既定路線
ニューヨークのメディアでも、2年連続で開幕投手に指名されることが規定路線。名実ともにエースとなりつつある右腕に、デビッドオフ氏が投げ掛けた疑問は、大きく分ければ2つだ。
①ポストシーズンなどの勝負所で勝利を挙げること
②1シーズン通して先発ローテーションを守ること
「昨季私がエースに選んだ田中は、ヤンキースの唯一のプレーオフの試合に先発した(そして負けた)」
「シーズン中の戦線離脱は避けられなかった。手術を避けたかわりに、実に良い154イニングをチームにもたらした」
前者の(そして負けた)も、後者の「実に良い」も皮肉たっぷり。田中がこのシーズン果たせず、自らも課題として口にし続けている2点でもある。
田中は約10日前の22日にも自主トレを公開し、自身の公式サイト上での質疑応答でこう答えていた。
「この2年間、チームやファンの方々の期待に応えられている部分はないと思う。周囲が納得する数字を残すことが一番。そして何より、健康でマウンドに上がり続けることが大事ですね」
著名コラムニストからの挑発的な指摘など、事前に百も承知、と言わんかのような答えだった。
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