【アメリカの眼】ダルビッシュ、1年の休養が好影響。同じチームメイトを手本に「今は野球を楽しめている」
今シーズンから復帰するダルビッシュ。昨年の全休を経て、心身ともに強くなっていると語っている。特に精神面では、昨年カムバック賞を受賞したチームメイトがダルビッシュのロールモデルとなっているようだ。
2016/02/12
Getty Images
楽しめれば結果はついてくる
復帰を目指すダルビッシュには、一人のロールモデル(手本)がいる。
昨年アメリカンリーグのカムバック賞を受賞したレンジャースの主砲プリンス・フィルダーだ。14年開幕前にトレードで移籍したが、5月16日を最後に首の手術のためシーズン終了。わずか42試合の出場に終わりチームの期待を大きく裏切った。
しかし怪我が完治した昨シーズンは前半戦で打率リーグ2位の大活躍。
シーズン全体では158試合に出場、打率.305、23本塁打、98打点の成績を残しカムバック賞を受賞している。
フィルダーもダルビッシュと同じように故障によって野球の楽しさ、そしてプレーできないことの辛さを再認識したという。
“I feel I’m the same way,” Darvish said. “If I can enjoy it and do what I am doing on the mound, the results will come. He had good results last year, and I’m hoping to have the same.”
「自分も今(フィルダーと)同じような状況にいる」とダルビッシュは言う。「もし自分が、マウンド上でできることをしっかりとやり、プレーを楽しめれば結果はついてくるだろう。フィルダーも昨年は良い成績を残したし、自分も同じ道を辿れれば良いと思っている」
現在は週3日の遠投と2日のキャッチボール、1日の軽い投球練習を中心に練習している。マウンドに上がるのはまだ1カ月近く先になるというが、手術前より体の全体がより強靭になったとさえ感じている。
今後としては、3月にマウンドからの投球を再開、マイナーで5~6回のリハビリ登板をこなしたうえで、5月中旬から6月初旬にメジャーに復帰するというコースが予想されている。ダルビッシュは「4月に復帰したい」とジョークを飛ばすこともあるが、「自分でしっかり時間を調整していきたい。復帰を焦りたくはない」と見通しを示した。
日米で素晴らしい成績を残してきたダルビッシュ。心身ともに強くなったという復帰後の投球が待ち遠しい。
出典:Darvish getting stronger physically, mentally by T.R. Sullivan in MLB.com on Feb.9 2016