【MLB】前田、実績を残した日本人4投手と強いパイプ。キャリアをかけて築いてきた人脈も武器に
MLB移籍1年目の前田健太にとって、良き手本となる同級生と先輩の存在は何より心強いのではないだろうか。
2016/02/16
Getty Images
岩隈とダルビッシュとの縁
このツーショットを意外に思ったファンもいるかもしれない。
マリナーズ・岩隈久志が15日、自身のブログでドジャース入りした前田健太との自主トレ風景をアップした。日本では楽天と広島でリーグも違い、年齢も7つ離れた両腕が、アリゾナ州の晴天の下でキャッチボールを行っていた。
実は2人は、同じエージェント、マネジメント会社に所属。
前田のドジャース入り決定直後には、岩隈が「マエケンとはエージェントが一緒なので、オフに時間が合えば食事に行く仲で、すごく可愛い後輩なので一安心しました」と門出を祝福している。
岩隈は前日の14日にも、前田と一緒にロサンゼルスから、両チームのキャンプ地があるアリゾナへ入ったことを報告。休まず車を飛ばしても6時間以上かかる距離だが「車での長時間移動でしたが、何度も休憩を入れながら楽しく移動できました」と記していた。
ここ数年の日本人大リーガーで、実績を残した投手といえば岩隈と、レンジャーズ・ダルビッシュ有、ヤンキース・田中将大、そして広島に復帰した黒田博樹の4人。この4人とそれぞれ強いパイプを持つのが、前田の大きな強みだ。
ダルビッシュとは日本ではリーグが違ったが、交流戦やオールスターでの対決では互いに強く意識してきた。ただライバル関係というよりは、師弟関係に近い。
10年5月15日の対戦では、ダルビッシュは前田の打席で意図的に球種を見せた。「僕のレベルを知らせるべく前田君の打席では右打者に投げる球種をほとんど投げました。これからもっと練習して、もっとすごい選手になってもらいたいです」とブログで明かしている。
翌11年シーズンでは、前田が周囲に隠していたふくらはぎの故障を、ダルビッシュだけが見抜いたという。以来、前田は強い尊敬の念を持ち、ダルビッシュの助言を仰いでいった。