【MLB】前田、実績を残した日本人4投手と強いパイプ。キャリアをかけて築いてきた人脈も武器に
MLB移籍1年目の前田健太にとって、良き手本となる同級生と先輩の存在は何より心強いのではないだろうか。
2016/02/16
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田中は良きライバルであり親友、黒田は大先輩
田中とは同じ関西出身の同学年。中学時代から互いの存在を意識し、切磋琢磨してきたライバルであり親友だ。ドジャース入団直後には、早速メールで祝福を受けた。どちらからともなく、日本の公式戦では実現しなかった先発での投げ合いを望み合ったという。
黒田とは昨季、広島のチームメイトとしてプレーしてきた。やはりメールでメジャー挑戦を祝福され、「何かあればいつでも相談してきてくれ」と約束された。メジャーを知るだけでなく、ドジャースの背番号18の大先輩。チームやロサンゼルスの街事情などにも精通しており、頼りになる存在に違いない。
野球とベースボール。海を渡った先達はその違いに戸惑い、時には跳ね返されてきた。
投げるボールが違う。マウンドの固さ、傾斜も違う。代名詞のマエケン体操がベンチ前では行えないなど細かなグラウンドルールも。日本では中6日が中心のローテーションだったが、メジャーでは中4日の起用が前提となる。移動距離も、年間通じて投げないといけない試合数も、イニング数も格段に増える。
そんな異世界に飛び込む上で、これほど周囲の人間に恵まれたルーキーはかつていなかったのではないか。
岩隈が監修して3月にオープンするジムのフェイスブック上では、前田と2人並んだインタビュー動画を掲載。2人はこう話す。
前田 「初めてのことがたくさんあるんですけど、岩隈さんにたくさん教えてもらいサポートしてもらっているので、順調にきています」
岩隈 「とにかく環境に慣れることが一番かなと思うので。あとは自分のやるべきことをやれば、問題なく結果なんて勝手についてくると思います」
壁がないわけじゃない。ただぶつかった時には手を差し伸べ、金言を授けてくれる先輩たちがこんなにもいる。キャリアをかけて築いてきた人脈も、前田の大きな武器となるはずだ。