【アメリカの眼】前田健太の安定したフォームと制球力の高さは「日本式投球練習の賜物」
前田健太がブルペンセッションで見せた制球力にドジャース首脳陣も唸った。『マイアミ・ヘラルド』紙は「日本式の多くの球数をこなす投球練習の賜物」と評価している。
2016/02/23
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ローテーション4-5番手か?
スプリングトレーニングが始まり、前田健太のメジャーリーグ生活がスタートした。ブルペンでの投球はまだボールの感触を確かめながらのものだが、それでも首脳陣や同僚を唸らせているようだ。『マイアミ・ヘラルド』紙もその様子を伝えている。
同紙は、ドジャースの地元ロサンゼルスとは米大陸の反対側に位置するフロリダの地方紙のため、まずは契約の経緯を報じている。
ローテーションの4-5番手を担うと見られている前田には、ドジャースとの契約前のメディカルチェックで異常が見つかった。前田は「自覚症状は全くない」とし、その部分や内容に関しては公表しないよう求め、球団もそれに合意したと記している。
それを踏まえて締結された契約は、8年契約ながら保証額は2500万ドルでしかなく、その分8年間の合計では最高で1億ドルを超える出来高が設定されていることも報じられている。
その契約期間の長さにより単年当たりの球団のコスト面でのリスクは軽減されており、かつドジャースには先発投手がそろっている。前田の役割は左腕偏重のドジャースローテのバランスを取ることであり、したがって、今季のドジャースの命運は前田に懸ってはいない、と述べられている。
記事では日米の差異として、日本で使用されているボールはやや小さいこと、先発投手は週に1度しか登板しないことを紹介している。もっとも、前田は新しい環境への適合で大変なものは?という質問に対しては「英語ですね」と答えたそうだ。