李大浩、サンチェス、マートンらNPBを去った外国人野手、厳しいメジャー枠への挑戦
昨シーズンをもって日本プロ野球を去った外国人選手たちは今季どこでプレーするのだろうか。またどのような期待をされているのだろうか? 今回は野手編だ。
2016/02/29
マートンもメジャー昇格は厳しいか?カギ握るGMの判断
カブスのマット・マートン(前・阪神タイガース)とヘスス・グスマン(前・広島東洋カープ)の状況については、2月上旬に「キャンプ招待選手のカブス・川崎、マートン、開幕メジャーへ残り2枠を懸けた戦い」で考察した。そこから、カブスが2月下旬にデクスター・ファウラーと再契約し、シェーン・ビクトリーノとマイナー契約を交わしたことで、外野手であるマートンの立場はさらに厳しさを増している。
ちなみに、マートンにとって、カブスは2005年夏のメジャーデビューから2008年夏までプレーした古巣だ。2006年はレフトのレギュラーを務め、13本塁打、OPS.809を記録した。
加えて、カブスで編成部門の責任者としてGMの上に立つセオ・エプスティーンは、レッドソックスのGMを務めていた2003年に、ドラフト1巡目補完・全体32位でマートンを指名している。その翌年の夏に4球団が絡むトレードで、ノマー・ガルシアパーラとともにマートンをカブスへ放出したのも、エプスティーンだった。
この四角トレードは「バンビーノの呪い」を解くことにつながった。
レッドソックスはこの年、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ(リーグ優勝決定シリーズ)で0勝3敗から4連勝してヤンキースを倒し、86年ぶりにワールドシリーズも制した。
エプスティーンは現在、カブスにかかる「山羊の呪い」を解こうとしている。もしかすると、その過程においても、マートンは何らかの役割を演じることになるのかもしれない。