【アメリカの眼】「自分自身を見失わず、適応していくこと」元阪神のマートンが語る新天地での活躍のカギ
阪神での6年間で首位打者1度を含み通算打率.310を記録したマートンは、今季はマイナー契約からメジャー復帰を目指す。新天地で活躍するためには「適応が重要」と語っている。
2016/03/09
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すべて、一からやり直し
「もっと違うようにやればよかったのに、と思うことがあるとすれば2008年だ」とマートンは振り返った。この年開幕を3Aで迎えることになり、まだ若かったこともありやや腐ってしまったという。
“I wish my mindset would have been different. I would have controlled more of what I could control, and not allowed myself to worry about factors outside of that.”
「その時もっと違う心構えだったらなと思うよ。自分のコントロールできることに集中し、そうでないことには意を払わないようにすればよかったんだ」
「やるべきことに集中し、コントロール外のことは気にしない」というのは、日々激しい競争に晒されストレスと戦うメジャーリーガーがよく口にするフレーズだ。イチローも、かつて首位打者争いの中で「ライバルの結果が気になるか」と聞かれ、「気にしない。それは全く自分の制御外のことだから」と答えている。
メジャー昇格を目指すマートンは、「1Aから2Aへの昇格であれメジャーから日本であれ、そのプレースタイルには適応しなければならない部分がある。自分自身をしっかり持つことは大事だけれど、環境には適応して行かなければならないんだ」と語る。
今度は母国に戻るわけで、新しい環境への適応は文化の点では当然ながらスムーズだ。しかし、プレー面では必ずしもそうではないという。マートンはかつてほど若くないし、昨季は日本に渡ってからもっとも低調なシーズンだったからだ。しかし、彼は現実論者だ。「すべて、一からやりなおしということだ」
出典:“Sunday notes : Murton’s return, Archer, Angels, Twins, more”@ fangraphs by David Laurila in Mar. 6th 2016