【アメリカの眼】足が武器の青木ら新戦力の役割。イチローが築いたマリナーズ野球復活へ
シアトル・マリナーズはサービス新監督の下で長打だけに頼らない、イチロー在籍時代の足を絡めた野球の復活を目指す。
2016/03/08
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セーフコ・フィールドの特性を活かしたスタイルに
今シーズンのマリナーズも決して全員が足を使える選手で揃っているわけではない。
ロビンソン・カノー、ネルソン・クルーズ、カイル・シーガー、そしてアダム・リンドは打撃で結果が求められる選手たちだ。
一方で、今シーズンはテーブルセッターと呼ばれるつなぎ役が増え、サービス監督はセーフコ・フィールドという本拠地を活かすためには必要な存在と見ている。
“I think we’ll play as many one-run games as anybody this year, based on how we’re built and the ballpark we play in. “To win those games late, it’s not usually a home run or double off the wall. It’s getting a leadoff guy on, getting him over, creating some havoc, we take advantage of maybe a mistake and now all the sudden you’ve got a guy on third with one out and you have a good at-bat and get him in. We have to create other opportunities to win ballgames.”
「本拠地とする球場、そしてチーム構想を見ればどのチームよりも1点差の試合をすることが多くなってくると思う。それらの試合に勝つのは、大抵ホームランやフェンス直撃の二塁打ではない。先頭打者を塁に出し、進塁させ、相手の混乱を招き、ミスを突いて、気がついたら1死三塁の場面を作って、得点を取るためのバッティングをしていくことだ。試合に勝つためには違った形を自ら作り出していかなくてはならない」
イチローがメジャー1年目で56盗塁をマークし、チームとしてもメジャー最多の174盗塁、盗塁成功率80.6%を残した2001年のチームに比べると、程遠い。
しかしサービス監督は「チームに加わったスピードという要素で、相手バッテリーを少しでも意識させたい」と話している。マリナーズは新監督の下、どんな野球を見せてくれるのか注目したい。
出典: Servais wants Seattle seen as speed threat by Greg Johns in MLB.com on March 7, 2016