【MLB】カープ時代から絶賛されていたドジャース・前田健太の類稀なコミュニケーション能力
前田健太がオープン戦2試合続けて無失点に抑え、順調なスタートを切っている。チームメイトともコミュニケーションをとって、チームに溶け込んでいるようだ。
2016/03/13
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かつてブラウン監督は、メジャーでの成功に言及
もともと前田は広島時代からチームメイトたちとの意思疎通をとても大事にし、信頼関係を深めることに重きを置くタイプとして知られていた。たとえ先輩後輩の間柄で自分と年が離れていても、あるいは投手や野手のポジションが別であっても相手とは分け隔てなく付き合い、意見交換も遠慮することなく行っていたと聞く。
将来のメジャーリーグ移籍を想定していたからだろう。
外国人選手とも時にチーム通訳の助けを得ながらなるべく1対1で会話を交わし、英語とスペイン語の野球用語はもちろん、学校では教わらないような日常会話での言い回しも密かに頭に叩き込んでいたという。前田と接した近年の歴代カープ助っ人たちが決まって「ケンタはナイスガイ」と口を揃えるのも、おそらくこういう明るい性格の上に努力家であるところが好感を覚えられたのだろう。
前田の若手時代を知る元広島監督のマーティ・ブラウン氏が、かつてメディアに対し「ケンタは本当に謙虚な男。プロの選手なら誰でも少しぐらいあって不思議ではないはずの〝驕(おご)り〟が彼には1ミリも感じられない。それでいて探究心が強く、非常にストイック。性格も明るいから多くのチームメイトが彼に寄ってくる。エースと呼ばれるにふさわしく、まるで鑑のような選手だ。日本でも、そしてメジャーリーグでも成功するだろう」と評していたことを思い出す。
広島時代から着実に磨き続けていた人一倍高いコミュニケーション能力を身に付けている前田。ブラウン氏から太鼓判を押されたように群雄割拠のメジャーリーグでも必ずや大きな成功を収めると信じたい。