MLBが韓国プロ野球にポスティングシステムの上限800万ドルを提示。日本との差に不満続出
メジャーリーグと韓国プロ野球の間でポスティングシステムの改正案が話し合われている。現状のシステムでは日本の2000万ドルに対し、韓国には800万ドルの上限を提示している。
2016/03/21
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現役監督からも反対の声
今回の上限設定について韓国チームの監督も反対の意思を示している。パク・ビョンホの前所属球団であるネクセンヒーローズのヨム・ギョンヨプ監督は『イルガンスポーツ』の取材に対して苦言を呈した。
「結局のところ2000万ドルでも800万ドルでも選手年俸は同じだ。しかしこの日本との差は今後の年俸交渉を左右する。MLB球団は2000万ドル投資すれば自然とその選手を主力と見込んで起用するようになる。つまり、ポスティング金額が高い選手が交渉の席で主導権を握ることができる。我々も日本と同じならよいが、差が開きすぎている」
ヨム監督は約10年間の現役生活を終えた後、LGツインズやネクセンでコーチなどを務め、12年10月からチームを率いている。監督になってからはカン・ジョンホ(パイレーツ)を含め2人の主力選手をポスティングでメジャーへ送り込んだ。球団はミネソタツインズから1285万ドルを、ピッツバーグパイレーツからは500万ドルを得た。
過去2度、この制度に関わった者として強く反対している。韓国の海外FA権取得は9年のため、早期移籍を望む選手は日本と同じようにポスティングに頼ることになる。今季は4人が入団した一方で失敗も続いている。
プレミア12の開幕戦で先発したキム・グァンヒョン(SK)は14年オフにサンディエゴパドレスから入札を受けたが、満足のいく金額面ではないことから断念した。また、ソン・アソプとファン・ジェギュン(ともにロッテジャイアンツ)に対しては獲得意思を示す球団がなかった。
リーグ水準に差があることは認めているものの、選手の個々の力を考えれば金額面での差はありえないという姿勢だ。ヨム監督は公平さを求めているが、今回の件でMLB側が考える日韓両国の選手の価値が明るみになった。
『スポーツ朝鮮』KBO리그 공분 “MLB 포스팅, 한일 상한선 차별 안 된다”
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=076&aid=0002906924
『イルガンスポーツ』염경엽 감독의 ML 포스팅 800만 상한선 견해
http://isplus.live.joins.com/news/article/article.asp?total_id=19752252&cloc=