【MLB】「これが野球の力」米、キューバ首脳が共に観戦。5.5万人が熱狂した17年ぶりの親善試合
アメリカとキューバの国交回復を記念し、米大リーグのレイズとキューバ代表チームが親善試合を行った。オバマ大統領とカストロ議長のトップ陣のほか多くのVIP達、そして55000人の大観衆が集った一戦は両国にとって大きな試合となった。
2016/03/24
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意義のある一戦
オバマ大統領は試合後『ESPN』のリポーターに以下のようにコメントした。
“That’s the power of Baseball,” Obama told ESPN. “That’s the power of sports. It can change attitudes sometimes in ways a politician can never change [them], a speech can’t change.(後略)
「これこそが野球の力なんだ」とオバマは語った。「これこそスポーツの力だ。スポーツは時として政治や言葉では、けっして変えられなかったものを変えることができる」
フィデル・カストロ前評議長の息子であり、現在はキューバ野球連盟の副代表を務めるアントニオ・カストロ氏も「キューバのスタジアムのこの幸せな姿が見えるか。今日のこの試合はアメリカとキューバの両国、集まったファン、全ての人々にとって素晴らしいものだ。」とこの日の試合が多くの大きな意義のあるものであったと語る。
アメリカからはこの一戦のために、ロブ・マンフレッドコミッショナーのほか、故ジャッキー・ロビンソン氏の妻であるレイチェル・ロビンソンと娘のシャロン、2014年シーズン限りで現役を引退した元ヤンキースのデレク・ジーター、殿堂入り選手のデーブ・ウィンフィールドほか複数の著名OBがキューバ入り。この素晴らしい試合に立ち会った。
アメリカとキューバの間には、まだ政治的な課題も多く残っている。
しかしこの日両チームの選手たち、そして集まった人々は、ベースボールを通じてお互いの間にあった心の壁が崩れたことを感じたはずだ。「野球の力」の大きさに改めて驚かされた。
出典:’Power of Baseball’: Crowd of 55,000 in Cuba by Richard Justice in MLB.com on Mar.22 2016