【アメリカ人記者の眼】盤石だったはずが……体の張りを訴えた上原ら突然レ軍ブルペン陣に訪れた試練
昨シーズンオフの補強によって強力ブルペン陣を形成すると見られていたレッドソックスだが故障者が続出している。
2016/03/27
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田澤の負担が軽減されるか
少なくとも新たに獲得した、クローザーのクレイグ・キンブレルは問題ない。しかし、今シーズン、チームは上原とスミスの2名を重要なセットアッパーとして位置づけており、キンブレルとスミスの加入により、田澤純一の負担は軽減されるはずだった。過去3シーズンの田澤の登板試合数は2013と14年が71試合、昨年は61試合と非常に多い。
現在のところファレル監督は、今季の田澤の役割に変更はないと語っている。
「その通り。田澤や上原の役割が変わることはない。右打者に強い投手は誰か、それを見るだけだ。彼ら2人だけではなく、リリーフ陣全体を組み立てる際には、打者との相性を最も重視する」
スミス(そして、おそらく上原も)が復帰するまでには充分な時間の余裕も、解決策もあるとチームは信じている。
一方田澤は、スミスとキンブレルの加入が、いかに重要かを誰よりも把握していた。
昨年、厳しい環境でプレーした彼は、2人の加入を喜んでいた。今となってはそのうちの1人が確実に1カ月以上は戦列を離脱することになってしまった。
2人の存在の大きさを実感し、冷静に現状を見守っている。
田澤が通訳のCJ松本氏を通して次のように語った。
「確実に2人の加入は大きかったですが、今はただ状況を見守るしかないと思います。僕自身は、チームに貢献するために頑張るだけですが、現在のブルペンの状況が試合にどう影響するのかは、まだわかりません」