WBCで侍ジャパンの最大最強のライバルに? キューバ代表、亡命選手の代表復帰実現すればメジャーオールスター級が集結
26日FOXスポーツがキューバ代表が、亡命選手の代表復帰を認める可能性が出てきたとスクープした。
2016/03/30
Getty Images
亡命により代表チームが弱体化
世界一奪回を目指す侍ジャパンにとって、最大最強のライバル誕生か。FOXスポーツのジョン・モロシ記者が26日に報じたスクープは、全米でも驚きをもって伝えられた。キューバ代表が、亡命選手の代表復帰を認める可能性が出てきたというのだ。
FOXスポーツの取材に、キューバ野球連盟のエリベルト・スアレス・コミッショナーは「全てが検討されている」と亡命選手代表復帰の可能性を肯定的に認めた。
取材はレイズを中心としたMLB一行がキューバツアーを行った際に行われた。同コミッショナーは、同時にキューバから大リーグへの移籍に関する新たなルールづくりも必要となると説明した。
「キューバとMLB機構の合意が近いわけではないが、キューバ野球連盟が亡命選手の復帰を歓迎する姿勢を示したことには大きな意味がある」とモロシ記者は指摘した。
かつては世界最強とうたわれたキューバ代表だが、近年では多くのスター選手の亡命による流出で弱体化が著しかった。
五輪では92、96、04年と3度の金メダルと、00、08年の銀メダルと圧倒的な実績を残す。だが、06年に始まったWBCでは第1回大会こそ日本に敗れた準優勝だったが、09、13年の2大会は2次ラウンドで敗退。昨年11月のプレミア12では決勝トーナメント1回戦で韓国に敗れて敗退し、1次ラウンドでは台湾、カナダにも黒星を喫した。
09年から始まったWBSC世界野球ランキングでは、現在同国史上ワーストの5位に甘んじている。
キューバは昨年、米国との国交を回復させた。50年以上に及んだ冷戦は一気に雪解け、3月22日にはオバマ大統領とカストロ最高議長がそろってキューバの首都ハバナで行われたレイズとキューバ代表のオープン戦を観戦。想定以上のスピードで両国は歩み寄っている。