勝ち星減の可能性も…ヤンキース、マリナーズ、ドジャースら日本人投手所属チームはリリーフ陣に不安
田中が所属するヤンキース、岩隈が所属するマリナーズ、前田が加入したドジャースら、日本人投手が在籍するチームは、その多くがリリーフ陣に不安を抱えている。
2016/04/01
Getty Images
ドジャースはリリーフ陣の出番を減らせるか、一方のレンジャースは安泰
ここ数年、毎年のようにリリーフ投手で苦労しているのが、前田が加入したドジャース。過去3年間のリリーフ防御率は9位→12位→11位と推移している。過去3年間ナリーグで1度でもプレーオフに出場したチームのうち、ドジャースよりリリーフ防御率が悪いのは、レッズ(13年にワイルドカードで1度だけ出場)だけだ。
昨季36セーブの守護神、ケンリー・ジャンセンは威力抜群のカッターを武器に、6年連続奪三振率13以上とリーグトップクラスの存在感を誇っている。
一方で、昨季序盤戦で6.89と炎上したクリス・ハッチャー、56.2イニングで8被本塁打のイミ・ガルシア、プレーオフ敗退の原因となったペドロ・バイエズらそれ以外の投手は球威こそあるものの、安定感に欠ける。左投手のJ.P.ハウエルとルイス・アビランにも大きな期待はかけづらい。今季加入の新戦力もロングリリーフのジョー・ブラントンのみ。
カーショウ、グレインキーのコンビが勝ち星を消されることが少なかったのは、1試合平均7イニング前後を投げ切り、リリーフの出番を作らなかったからだ。チームそして自身のためにも前田は、できるだけ長いイニングを投げ切りたいところだ。
対照的にトミー・ジョン手術からの復帰を目指すレンジャース・ダルビッシュの後ろは安泰。昨季35セーブのショーン・トールソンに、実績抜群のトム・ウィルヘルムセン、成長著しいジェイク・ディークマンやケオーネ・ケラ、サム・ダイソンらが控えており、勝ちゲームを確実にモノにできる面子が揃っている。
近年のメジャーリーグではリリーフ陣がペナントレースの鍵を握るケースが多い。彼らの出来が、そしてチームのプレーオフ進出、ならびに日本人投手たちの成績を大きく左右するのは間違いないだろう。