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【ド軍アメリカ番記者の眼】前田はマウンドで機転が利く投手。ドジャースが長期契約に踏み切った最大の理由

ロサンゼルス・ドジャースの前田健太は開幕から最高のスタートを切った。その理由はどこにあるのか。

2016/04/22

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今のままでも少しずつ本物のメジャーリーガーに

 前田に限らず、この時期は、ルーキー投手に強みがある。松坂大輔もボストン・レッドソックスに入団した2007年から、2シーズンで33勝15敗の成績を残した。しかし松坂は、その後故障や不振に見舞われ、以降のメジャー通算成績は23勝28敗、そして2014年に米国を後にしている。

 前田にも似たようなリスクはあるが、ドジャースが8年契約に満足しているのは、マウンドで機転が利く投手だからだ。球団は彼なら、常に進化を遂げて新たな球種を増やし、打者の予想を覆すようなピッチングができると信じている。

 当然、すでに多種多様な球種を駆使する前田が、今のままで、長年にわたって打者を翻弄する可能性もある。そうなれば、ここまで海を渡って挑戦しにやってきた日本人投手の誰よりも成功を遂げるはずだ。

 前田だって、今後試合に負けることはあるだろう。
 だが、残りのシーズンを乗り切るために大幅に自身のスタイルや考えを変わる必要があるだろうか。今の前田のままで、少しずつ本物のメジャーリーガーとして成長するに違いない。それこそが球団が、前田に長期契約という投資をしてなお、大きな見返りを期待している最大の理由なのだ。

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