【MLB】3000本へ限られた出場機会で安打を積み重ねるイチロー。指揮官は起用に消極的、立場変わらず
今季も立場は「第4の外野手」。指揮官はイチローの起用に積極的ではない。
2016/04/23
Getty Images
出場10試合目時点で昨年よりも好成績
マーリンズのイチローが21日のナショナルズ戦で今季2度目のマルチ安打をマークした。今季初1番でスタメン出場すると、2安打、1四球、2得点の活躍。メジャー通算2942安打とし、3000安打の大台にはあと58本と迫った。
メジャー16年目のシーズンは途中出場が続いていた42歳のベテランだが、20日の同戦に続いて初めて2試合連続先発出場。前日は4打数無安打に終わっていたが、チャンスを確実に生かした。
守備から途中出場し2安打した17日のブレーブス戦以来となるマルチ安打。
内容も十分なものと言えた。メジャー屈指の右腕マックス・シャーザーからの2安打。1回の第1打席は中前安打で出塁し、この回3得点の逆転へ口火を切った。5回の第3打席も先頭で左前打で出塁。後続の適時打で、リードを広げる5点目のホームを踏んだ。連敗ストップへと導く、リードオフマンとして理想的なパフォーマンスだった。
ここまで10試合で18打数と限られた出場機会ながら、7安打で打率.389と意地を示している。先発出場は計3試合。
やはり第4の外野手という立場ながら、主力の故障や不振などで出番に恵まれることとなった昨季15年シーズンの開幕当初と比べてみよう。
昨年のイチローは10試合目までは、途中出場が中心ながら全試合出場を果たしていた。10試合到達日は4月16日。この時点で17打数4安打、打率.235。先発出場試合数は今季と同じ3試合だった。
10試合目、という最初の節目で区切れば、今季のほうがはるかに良いスタートを切ったと言える。
昨年はそれ以降、前述の理由で出番が増えた。そのため今季序盤の起用法について、想定外に出番が少ないと指摘するメディアの声は多い。新指揮官であるドン・マッティングリー監督のコメントも、イチローの積極起用には消極的だ。