イチロー、MLB史上38人目の500盗塁達成。歴代の名選手の中で特筆すべき高い盗塁成功率
イチローが現地29日のブリュワーズ戦で通算500盗塁を達成した。
2016/04/30
Getty Images
成功率は歴代4位
秒読み段階に入っていたが、イチローがついにMLBでの通算500盗塁を達成した。MLB史上38人目だ。通算盗塁数の1位はリッキー・ヘンダーソンの1406盗塁だが、1世紀を優に超すMLBの歴史の中でも、一握りの選手しか達成していない大記録といえる。
もちろん現役選手ではイチローが1位。
2位はドジャースのカール・クロフォード(480盗塁)、3位はロッキーズのホセ・レイエス(479盗塁)だ。
イチローはシアトル・マリナーズで438盗塁を記録。これは、マリナーズの歴代最多記録だった(2位はアレックス・ロドリゲスの133盗塁)。
500盗塁と数字だけでも偉大な記録だが、さらに「質の高さ」も兼ね備えている。そこがイチローのすごさだ。
MLBのア・ナ両リーグが揃って「CS(盗塁死)」の記録を取り始めたのは、1951年からだ。
以後の選手の中で、500盗塁を記録した選手はイチローを含め19人いるが、盗塁成功率ではイチローは4位につけている。
1. ティム・レインズ .847 (807盗塁146盗塁死)
2. ウィリー・ウィルソン .832(668盗塁134盗塁死)
3. デービー・ロープス .830(557盗塁114盗塁死)
4. イチロー .814(500盗塁114盗塁死)
歴代盗塁数1位のリッキー・ヘンダーソンは.808、ルー・ブロックは.753、モーリー・ウィルスは.738だから、イチローの「足の精度」の高さがわかる。
イチローは20代後半にMLBへ移籍した。つまりMLBでのキャリアの大半は脚力が衰えると言われる30歳台だった。それでいながら、高い成功率を維持したのは特筆に値する。