カブス川﨑が、今季もウェーバーを経由しないで降格される理由
カブスの川﨑宗則は、メジャー昇格後すぐにマイナーへ降格となった。
2016/04/25
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ルールの特例に該当する
カブスの川﨑宗則が、開幕早々に昇格と降格を味わった。カイル・シュワーバーの負傷により、4月8日にAAAからメジャーへ呼ばれ、シュワーバーは手術を受けてシーズン絶望となったものの、ハビア・バイエズが故障者リストから戻ってきたのに伴い、1週間後の15日にAAAへ送り返された。
球団がすんなりとマイナーへ落とすことができるのは、マイナー・オプションが残っている選手だけだ。3シーズン分のマイナー・オプションを消費し、アウト・オブ・オプションとなった選手を降格させる場合は、ウェーバーにかける必要があり、その公示期間中は他球団に獲得される可能性が生じる。
昨シーズンを終えた時点で、川﨑はすでに3シーズン分のマイナー・オプションを消費している。マリナーズでプレーした2012年はシーズンを通してメジャーで過ごしたが、その後、ブルージェイズへ移ってからの3シーズンは、メジャーとAAAを行き来した(1シーズンに何度マイナーへ降格しても、消費されるマイナー・オプションは1つだ)。マイナーにいた合計日数がシーズン20日未満であれば、マイナー・オプションは消費されないが、川﨑は3シーズンともマイナーで20日以上を過ごしている。
それなのに、なぜ、カブスは川﨑をウェーバーにかけることなくマイナーに落とせるのだろうか。
多くのルールがそうであるように、マイナー・オプションにも例外が存在する。3シーズン分を消費しても、プロとして5年のフルシーズンを終えていない選手に限っては、4つ目のマイナー・オプションが加わる。プロとは、メジャーあるいは傘下のマイナーを指す。1シーズンの間に、それらのアクティブ・リスト(メジャーは25人ロースター。マイナーはクラスによって人数が異なる)に入っていた合計日数が90日に達すると、フルシーズンと数えられる。