【MLB】「わずか5試合目で続投の権利を得た」ドジャース前田初黒星も信頼の高さに驚きの声
1点リードで迎えた7回のピンチで踏ん張れず、自身初黒星を喫した前田。一方、降板もありえた場面で、監督が続投を選択したことで前田への信頼度の高さが浮き彫りになった。またこの試合では、イチローとの初対決も実現した。
2016/04/30
6回までは完璧
現地28日、ドジャースの前田健太は本拠地ドジャースタジアムでのマイアミ・マーリンズ戦に先発登板。6回まで1失点と好投するも、7回のピンチで粘れず一挙3失点、チームもそのまま逆転負けを喫し、メジャー移籍後初の黒星がついた。地元紙『Los Angeles Times』は、「1点リードを前田が手放し、ドジャースは4連敗」と報じるも、ピンチで続投を許可された日本人右腕への信頼度の高さには驚きを示している。
A single fell in right field, and another landed in left. In the Dodgers’ bullpen, a pair of relievers warmed. Inside the dugout, Manager Dave Roberts made a decision. He would not take the baseball away from Kenta Maeda.
シングルヒットがライトに落ち、もう一本もレフトに落ちた。ドジャースのブルペンではリリーフ投手の準備もできていた。しかしダグアウトの中で、デーブ・ロバーツ監督は一つの決断をした。彼は、前田健太から試合を取り上げることをしなかったのだ。
この日の試合、6回までの前田は完璧と言ってもいい内容だった。失点は捕手のリアルミュートに浴びたソロホームランの一点のみであり、被安打、四球はともにわずか1。味方打線が初回にあげた2点を守りきり、チームの連敗もストップかと期待を抱いたファンは多いはずだ。
しかし7回、6番に入っていた先頭のイチローこそショートへのフライに打ち取ったものの、続くリアルミュート、エチェバリアに連打を浴び1死1、2塁と一打同点のピンチを迎えた。ここで交代となってもおかしくない場面だったが、ロバーツ監督の判断は続投だった。
結果としては次のディートリックこそ三振に打ち取ったものの、ゴードンにタイムリーを浴びゲームは振り出しに。続いて登板したバエズも打ち込まれ、前田は自責点4。メジャー初黒星となり、ロバーツ監督の判断は失敗に終わった。
ロバーツ監督は判断を下した時のことを振り返り、「この試合は前田の試合だと感じたんだ。だから彼にはイニングを投げ切るチャンスを与えた」と語っている。