【大谷翔平所属】ロサンゼルス・ドジャースってどんなチーム? 2024年シーズンの戦力補強を徹底解説(投手編)【MLB】
2024/03/20
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2024年からロサンゼルス・ドジャースでプレーする大谷翔平。新天地から世界一を目指すこととなるが、近年のドジャースはレギュラーシーズンで圧倒的な成績を残すものの、ポストシーズンでは結果を出せず。打開策として昨オフ、大谷をはじめとする大型補強を敢行した。ここでは、今季のキーマンとなり得るドジャースの新加入投手を紹介する。
タイラー・グラスノー
今オフの投手補強第1弾がタンパベイ・レイズとのトレードで獲得したタイラー・グラスノーだ。
近年はトミー・ジョン手術による長期離脱もあり、エース級の活躍はできていないが、フォーシームとカーブ、その中間球となるジャイロスライダーを中心とした投球でその支配力は健在。2023年も120イニングを投げて防御率3.53ながら、K%(三振割合) 33.4%をマーク。この数字は、120回以上を投じた先発投手で全体2位となっている。
一方、大きな不安要素が健康面だ。キャリア8年で先発投手の目安とされる150イニングを投げたことは一度もない。また、キャリアハイのイニング数も昨季の120イニングだ。対して、トレード直後に5年1億3600万ドルで契約延長したように、フロントオフィスはグラスノーを高く評価している。
年俸換算で2720万ドルになるが、先発市場が高騰している近年でも120イニングしか投げられない投手に対しては、割高感が否めない。投手の健康負担が増えている近年、選手の健康状態に投資するのは考えづらい。では、ドジャースフロントはグラスノーをどのように活用するのか。
前提としてドジャースの選手育成力は、メジャートップレベルだ。評価の低い選手を育て上げる点では特に秀でている。タイラー・アンダーソン(現:エンゼルス)は、2022年にドジャースで才能を開花。正中堅手のジェームス・アウトマンはドラフト7巡目指名から這い上がるなど、実績は十分だ。
おそらくフロントは、イニングを稼ぐ先発投手なら内部で作れると考え、プレーオフなどの重要な局面で対戦相手をシャットダウンできる存在として見ているのではないか。グラスノーらしく、”なすがままに”。プレーオフの常連であることと、メジャートップの育成力を持つドジャースならではの投手活用法といえるだろう。