【MLB】マリナーズ岩隈「効率的に珠玉のボールを投じた」。速球のノビを取り戻し今季初勝利
ここまで3敗と苦しんでいた岩隈がアスレチックス戦に勝利し、今季初勝利。打線の大量得点、再三の好プレーにも助けられたが、サービス監督は忠実に自身のゲームプランを守り通したと日本人右腕を称えた。
2016/05/05
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守備に助けられた
現地3日、シアトル・マリナーズの岩隈久志は、敵地でのオークランド・アスレチックス戦に先発登板。7回を投げ4安打2四球、要所を締めるピッチングで相手打線を抑え込み、今季初勝利(3敗)をあげた。MLB公式サイト『MLB.com』は、「久しぶりの勝利の中で、岩隈は効率的に珠玉のボールを投じた」と題して、効果的なピッチングを見せた岩隈を称えている。
昨年9月22日以来、久しぶりの勝利をあげた岩隈。登板の出来を以下のように振り返った。
“I think I had a lot of life on the fastball, especially down low in the zone,” Iwakuma said through translator Antony Suzuki. “That was very effective. I was able to get strike one, get ahead early and that worked out well for me.”
「今日は速球にノビがあったと思います。特に低めのボールにですね」と、岩隈は通訳のアンソニー・鈴木を通して語った。「それが非常に効果的でした。また初球にストライクを取ることができ、有利なカウントに持ち込めました。これによってうまくいきましたね」
岩隈はこの日対戦した25打者中、17人に対して初球ストライクとストライク先行のピッチング。アスレチックス打線に自分たちのペースでバッティングすることを許さなかった。
マリナーズ打線も好投する岩隈を援護。ここまで岩隈の登板日には打線が沈黙することも多かったが、この日は昨年14勝のアスレチックスのエース、ソニー・グレイ相手に8得点。3回には9番レオニス・マーティンが先制の2ラン、その後もカノーのホームランや、青木のタイムリーなど効率的に得点を重ね、相手エースを沈めた。
またこの日は、マリナーズ守備陣の好プレーも目立った。2回二死満塁の場面では、セカンドのロビンソン・カノーがライトへの当たりを好捕。そのまま流れるように一塁に送球するカノーらしいファインプレーで先制点を防いだ。6回には一死一塁の場面で、ショートのマーテが中前に抜けそうな当たりをダイビングキャッチするとバックハンドでカノーに送球、カノーもファーストへ転送し、見事な6-4-3のダブルプレーでイニングを締めた。
岩隈も「(2回の満塁の場面が)ゲームのポイントでしたね」と振り返り、「今日は試合を通して守備に助けられました。彼らは自分を救って、困難な場面から抜け出させてくれた」と数度のピンチを好守で退けた野手陣に感謝を述べた。