イチロー、ナーバスになりながら途中出場で好成績を残す理由。「ヤンキースでルーティンを学んだ」
現地4日、イチローは自身初となる代打での決勝打を放った。ヤンキース時代に控え選手としてのルーティンを学んだというイチローは、マーリンズでも新しい役割に適応し続けている。
2016/05/07
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満塁の場面で勝負強さ
現地4日のマイアミ・マーリンズ対アリゾナ・ダイヤモンドバックスの1戦、6回裏マーリンズ1点ビハインドながら1死満塁と一打逆転のチャンスに代打で登場したイチロー。指揮官の期待に応え見事センター前に2点タイムリーを放ち、逆転勝利の立役者となった。マーリンズの地元紙『Sun Sentinel』は「イチローは神経質になりながらもマーリンズに勝利を手繰り寄せた」と題して、殊勲の一打を放ったベテランを特集するとともに、控え選手として試合に臨む大変さについても取り上げている。
Yet the future Hall of Famer acknowledged that he was extremely nervous when he came up as a pinch hitter in the sixth inning Tuesday with the bases loaded and the Marlins trailing the Diamondbacks by a run.
Or as he said through interpreter Allen Taylor, “I think I pee my pants a little bit.”
火曜日の6回、マーリンズがダイヤモンドバックスを1点差で追う1死満塁で代打に起用された時、非常にナーバスな状態だったと未来の殿堂入り選手は認めた。彼が通訳のアレン・テイラーを通して「パンツに少しちびってしまったかも」と語ったように。
『Sun Sentinel』紙によれば、これまでイチローがメジャーで放ってきた2947本の安打のうち、5回以降の勝ち越しまたは逆転のタイムリーは、50本に上るという。しかし代打での決勝打はこの日が初めて。百戦錬磨のイチローといえど、ナーバスに陥るのもしかたないかもしれない。
しかしこうした場面でこそ大きくやってのけるのもイチローらしい。この日も含めメジャー移籍後、満塁の場面では、165打席で打率.383、141打点と無類の勝負強さを発揮している。
昨年は、チームトップの153試合に出場しながら打率.229と自己最低の成績に終わったイチロー。特に昨年9月に72打数10安打、打率.139と絶不調に陥ったこともあり、控え外野手として機能するのか心配する声もあったが、今季はここまで絶好調。チームの26試合中、先発出場こそ6試合のみだが、19試合に出場し36打数12安打で打率.333、出塁率も.385をマークしている。