大谷翔平、違法賭博疑惑はメジャーだから起こった!? MLBが見直すべき“欠陥”は…【第3回】
2024/04/05
Getty Images
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が3月25日(日本時間26日)、自身の通訳を務めた水原一平氏の違法賭博関与の発覚に伴い、初めて記者会見に応じた。だが、賭博に関することは、疑問が残る内容も多くあった。ここでは、プロスポーツにおけるコンプライアンスとガバナンスの観点から、今回の騒動を解説していく。
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評価は技術だけ? 素行は含まれないのか
一般に、プロ野球選手の評価は、どれだけ安打やホームラン打ったか、投手ならアウトを取れる、野手なら足も速くて…的な技術や能力への評価が主だろう。
プロスポーツは、公平さの中で(八百長などの不正の排除)、かつ清潔さが必須な仕事である。いわゆる汚れた「手」はファンの期待や希望を削いでしまう。野球だったら野球だけに集中できれば、よいはずだが、別のことに関わり始めると、本来の野球への意識が失われていて危険だ。選手に関しては素行についても評価されるべきで、入団後に様々な問題が発生しうる。
今回の大谷選手の案件は、本人にも少なからず責任があると言わざるを得ない。元通訳を雇うように仕向けているのは、本人なのだから、その監督不行き届きはチームともども免れない。言い換えれば、そういう人材を入れることを、許した選手本人そしてチームの責任は少なくない。本人がしっかりしていても、関係者の選別には素人であったことは、今後の対応にフィードバックすべきことだ。
日本でも選手自身に多少問題があっても、入団が解消されるケースはあまりない。実際、入団前に未成年で喫煙や飲酒などがあっても、入団後問題なく成長して選手もいる。その一方で、過去の素行通り問題行動を起こして退団させられるケースも目につく。退団すればよいということのみならず、他の選手への影響が大きい場合も多く、素行に問題がある場合のリスクを考慮すべきではないのか。