【MLB】ダルビッシュ、150キロ代の速球連発にアメリカが注目。トミー・ジョン手術は魔法の特効薬か
手術明け、ダルビッシュ有の速球がうなりを上げている。
2016/05/10
Getty Images
リハビリ登板で、98マイルを記録
トミー・ジョン手術とは、現代における投手への魔法の特効薬なのか。レンジャーズ・ダルビッシュ有のリハビリ登板で、術前よりも力強さを増した速球が注目を集めている。
ダルビッシュは5月1日に傘下2Aフリスコ戦で実戦復帰。6日には傘下3Aラウンドロック戦で2度目のリハビリ登板を果たした。
1度目の登板では最速97マイル(約156km)を記録。2度目は98マイル(約158km)をマークした。
そして注目すべきは最速だけでなく、速球の平均球速。1度目は93マイル(約150km)超、2度目は95マイル(約153km)超と着実に上げてきている。
抑えを務めた09年WBCでは100マイル(約161km)を記録したことのある右腕だが、最も重要視される速球の平均球速は92~93マイル前後だった。
イニング数が少ないリハビリ登板のため、6~7回以上を投げる本番での登板とは力の入れ具合が違う。それでも調整過程でのこの球速は、手術前よりも球速アップする可能性の高さを感じさせた。
ダルビッシュ本人も早速ツイッターで、ファンからの質問に答える形で手術と球速の関係性について持論を述べた。
「靱帯を変えただけで球が速くなると言われがちですが、それはないと思います。自分の場合は単純にトレーニングですね」
ダルビッシュの指摘通り、ただトミー・ジョン手術を受けるだけでは球速アップにはつながらない。1年以上のリハビリ期間中、肘以外の箇所も含め時間をかけて負荷をかけたトレーニングを積むことができるため。また、肘に加えて肩も休ませることから、肩・肘両方の蓄積疲労が抜け、ためらわず腕を振れることが大きいという声もある。