大谷翔平、バッティング絶好調の要因を徹底分析! 唯一の“課題“に挙がるのは…?【MLB】
2024/04/20
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大谷翔平に何が?!今季第1号前後の変化とは…
大谷選手にどんな変化があったのか?今季第1号ホームランが出る前後での大谷選手の打撃の変化を中心に取り上げる。なお、ホームでのサンディエゴ・パドレスとの3連戦が終了した4月14日(日付は現地時間。以下同)終了時点までのデータを対象とした。
まとめると、以下のようになる。
・真ん中、ファストボール、スライダーを中心に成績向上
・穴がなくなり打球方向も広角に
・外角高めを高い確率でホームランに
・好調になっても得点圏の成績に課題
4月2日以前と4月3日~14日の数字を比較すると、以下の変化がみられる。OPSや打点は倍を上回る伸びを、塁打数は3倍を上回る伸びを示した。
・打率:.242→.415
・OPS:.630→1.393
・ホームラン:0→4
・打点:3→7
・塁打:11→38
塁打数を例にとると、今季9試合目以降の伸びが大きくなっている。
開幕以降の塁打数の推移
4月3日~14日のAB/HR(ホームラン1本当たりの打数)は10.25と2023年まで過去3年と比べても高い数値を示している。この期間のヒット17本のうち12本が長打だった。4月14日終了時点では、二塁打(10本)でMLB1位、安打数(25本)でMLB2位タイとなっていた。
コース別、球種別打撃内容の変化
投球に対する打撃内容につき、MLB機構が運営する米解析サイト『Baseball Savant』のデータをもとに2つの期間の比較を行う。
コース別にみると、4月2日までハードヒット(打球速度95マイル(約153キロ)以上の打球)の割合11.1%、バレル(一定の角度・速度以上の打球)なしと苦戦していた真ん中に対し、4月3日~14日はハードヒット率44.4%、バレル率33.3%と大幅に改善した。
真ん中低めもハードヒット率50.0%を記録し、外角高めもボール球を含めハードヒット、バレルの割合が高い。一方、インコース高めのハードヒットおよびバレル率は、4月3日~14日時点も12.5%(同じ数字)になっている。
ハードヒット数・割合の期間別比較
バレル数・割合の期間別比較
3つの球種区分別に、『Baseball Savant』のデータをもとに開幕から4月2日までの長打率、4月3日~14日の長打率を比較すると以下のようになり、4月2日まで苦手にしていたブレーキング系の球種の数字が大きく伸びている。
ファストボール:.333→.769
ブレーキングボール:.111→1.100
オフスピードボール:.333→.875
主要球種の長打率につき、『Baseball Savant』のデータをもとに4月2日までと開幕~4月14日の数字を比較すると、以下に変化した。苦戦していた各球種の数字が大きく改善したほか、開幕直後も得意だったチェンジアップに対する数字はさらに向上している。
フォーシーム:.000→.643
スライダー:.111→.600
シンカー:.333→1.000
チェンジアップ:.714→.900
打球方向割合に関する4月2日までと、開幕~4月14日の数字の変化は以下のようになった。同じくデータは『Baseball Savant』による。ライト方向に引っ張った割合は20ポイント近く低下した分、センターから逆方向の割合が高まっている。
ライト方向:65.4%→46.7%
センター方向:19.2%→28.3%
レフト方向:15.4%→25.0%