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【MLB】2勝目が遠い田中、試される耐久性。ヤンキースOB提言「サイヤング賞右腕に勝ったことを思い出せ」

田中将大の2勝目が遠い。内容はいいが運にも見放されて結果がついてこない。中4日登板が続く中で、次回登板予定の15日の試合では耐久性を見極める試金石にもなる。

2016/05/15

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内容はいいが、世間の評価は厳しい

 ヤンキース・田中将大の次回登板はある意味で、これまで以上に大きな注目が集まるかもしれない。5月15日(日本時間同16日)の本拠地ホワイトソックス戦で今季8度目の先発マウンドに立つことが決定。前回登板の10日(同11日)・本拠地ロイヤルズ戦は7回を投げ、自己ワーストタイの3被弾を含む7被安打で今季最多の6失点。ここから、どのように修正してくるかが最大のポイントになる。

 しかも、これで2回連続となる中4日での登板は今季初めてのケース。チームが20連戦の真っ只中であることから、次々回登板についても米メディアの間では中4日での20日(同21日)・敵地アスレチックス戦が確実と見られている。それだけに中4日登板が続くことになる田中の耐久性を見極める上でも、この一戦は非常に重要な試金石となりそうだ。

 ただ今季の田中は前回登板こそ厳しい投球内容に終わってしまったとはいえ、総じて見れば比較的安定している。その前まで登板した6試合は計39回1/3を投げて被弾数2を含む29被安打、8四死球。特筆すべきは、すべて自責点2以内に抑えていることだ。前回登板の6失点を加えれば数字は悪くなるものの、それでも現在の防御率3.11はチーム先発陣の中で依然としてトップ。エースとしての責務は果たしていると評していい。

 だが今季はとにかく勝ち星に恵まれない。4月17日(同18日)の本拠地マリナーズ戦で今季初白星を飾って以来、2勝目が遠い。好投しても打線の援護を得られなかったり、勝利投手の権利を得て降板した後にバトンを託したリリーフ陣がリードを守りきれなかったりと運にも見放されているところがある。

 しかしながら、そういう田中に対する世間の目は余り優しくない。ネット上の批評を見ると、少しでも打たれれば「メジャーリーグに来てから劣化した」「やっぱり右ひじが悪いんじゃないのか」などと必ずと言っていいほど『お決まり』のコメントが書き込まれる。これは残念なことに日米共通の傾向だ。

 どうしてなのか。それはやはり入団時の経緯があるからに他ならないだろう。2014年1月にヤンキースと7年総額1億5500万ドルの大型契約を結んだ点だ。これだけのカネをもらっているのだから凄いピッチングを見せて、かつ白星もどんどん積み重ねていかなければならない――。そう単純明快に日米の多くのファンが思っているのは明白である。

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