【MLB】2勝目が遠い田中、試される耐久性。ヤンキースOB提言「サイヤング賞右腕に勝ったことを思い出せ」
田中将大の2勝目が遠い。内容はいいが運にも見放されて結果がついてこない。中4日登板が続く中で、次回登板予定の15日の試合では耐久性を見極める試金石にもなる。
2016/05/15
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ヤンキースOBは『鬼神』のススメ
そういう空気を察したからなのだろう。ヤンキース傘下のケーブルテレビ局『Yesネットワーク』で解説者を務めているチームOBの通算162勝左腕アル・ライター氏が11日(同12日)放送の同局番組内で田中について、こう述べた。
「今季のタナカは、とてもエースらしいピッチングを見せてくれている。だが濃密な内容とは裏腹に勝ち星が伴わない。それでも厳しい要求や批判を周りから突きつけられるのだから、彼には気の毒な面もある。だから次の登板では、そういう声をシャットアウトしてほしい。昨シーズン、あのマックス・シャーザーに投げ勝った時のようなピッチングを次こそ見せつける絶好のタイミングだと思う」
昨年6月9日(同6月10日)、場所はヤンキースタジアム。インターリーグのワシントン・ナショナルズ戦で田中は相手先発の2013年サイヤング賞&2年連続最多勝右腕・シャーザーとの投げ合いを制し、白星をつかんだ。7回5安打1失点、6奪三振、無四球の好投により、それまで右ひじの回復具合に懐疑的だった辛口のニューヨーク・メディアを黙らせ、いつもは天邪鬼なネットユーザーたちからも手のひら返しで絶賛された。
「あの日は私にとってマサヒロ・タナカという男の凄さを見せ付けられたメモリアル・デーだった。あの時のようにマウンドから相手をひれ伏せさせるような『怖い投球』を、次のホワイトソックス戦では見せてほしいね」とライター氏は同番組上から田中に向け、エールを送っていた。
果たして次戦の敵地マウンドでは鬼神と化し、アスレチックス打線を制圧できるか。ライター氏も、そしてファンも田中の一挙一動に熱い視線を送っている。