【MLB】前田ら序盤戦から目立つ投手の本塁打。06年以来シーズン投手総本塁打数30本を越えるか?
メジャーリーグの序盤は、投手の本塁打が相次いだ。ここ数年の1シーズン投手総本塁打数を調べると、06年の32本が最高だ。
2016/05/16
Getty Images
投手のデビュー戦アーチは5年ぶり
今シーズンの序盤戦は、投手による本塁打が目についた。ドジャースの前田健太は、4月6日のデビュー戦で本塁打を放った。5月7日にはメッツのバートロ・コローンが、43歳を目前にしてメジャー初本塁打を記録した。コローンとチームメイトのノア・シンダーガードは、5月11日に前田から2本塁打を打った。
投手のデビュー戦アーチは、2011年のトミー・ミローン以来5年ぶりのことだ。コローンの42歳は野手を含めた初本塁打の最高齢を塗り替えた。投手の1試合2本塁打は、2007年のマイカ・オーウィングス以来9年ぶりだった。
5月2日には、カージナルスのアダム・ウェインライトも本塁打を打っている。1年前、ウェインライトは打席から走り出そうとして左アキレス腱を断裂し、ナリーグにもDHを導入すべきとの議論を再燃させた。
投手による本塁打は、今シーズンのトレンドなのだろうか。
すでに6投手が計7本塁打を放っていて、このペースなら合計は30本前後となる(5月14日時点)。2006年の32本(21投手)を最後に、30本に達したシーズンはなく、過去9年の平均は22.4本(17.0投手)だ。
もっとも、今シーズンはまだ4分の3以上が残っている。投手による本塁打の当たり年と結論づけるのは早いだろう。最近では2011年に28本(24投手)が出ていて、昨シーズンは25本(18投手)を数えた(カブスのデビッド・ロスは昨年7月の試合で9回表に登板し、その裏に本塁打を打ったが、本来は捕手なので含んでいない)。
現時点で言えるのは、これまでと変わらず、投手であっても本塁打を打てる選手はいるということだ。今シーズンの6投手中4人は、通算12本のマディソン・バムガーナー(ジャイアンツ)を筆頭に、昨シーズンの前にも本塁打を打っている。前田も日本時代に2本を放った。