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〝愛〟では埋まらぬ広島提示額との差?「18億円でドジャースが獲得」とも噂される黒田の去就

「黒田の獲得にドジャースが18億円を用意」との見出しが飛び交っているが、現地では彼の去就に関する報道はほとんどない。決まるにしても時間がかかりそうだ。いずれにせよ、日本復帰の可能性は低いだろう。

2014/11/23

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年齢に見合った年俸かを懸念する指摘も

 彼の安定性を、100パーセント確実な、毎日の「日の出」に懸けて表現している。

 もちろん、日本が「日出ずる国」であることも踏まえている。
 また、162試合を基本的に5人のローテーションで回していくメジャーでは、先発投手に求められる最大の要素は自分の順番に穴を空けない耐久性と、毎試合「試合をつくる」イニング数をこなす安定性だ。

 その点では、黒田は貴重な戦力といえる。その一方で以下のような懸念点もある。

His age, obviously. And the fact that in spite of his steadiness, Kuroda is probably no more than a No. 3 starter at this point in his career. He gave up just about a hit an inning last season, – ditto -  At around $16 million a year, that is a huge gamble for any team to take.
(彼の問題点は)明らかにその年齢だ。安定した投手であるとはいえ、彼のキャリアの中でも現時点での黒田はせいぜい先発3番手だ。今季、彼はほぼイニング数(199回)に匹敵する安打数(191本)を献上している。(中略)おおよそ1600万ドルの年俸を費やすのは、どのチームにとっても大きなギャンブルだ。

「1600万ドルの年俸」とは、このオフでのQOが1530万ドルであることを踏まえての想定だ。

 ヤンキースがQOを提示しなかったのも、そこまで金額に見合う価値を彼が来季も維持できるか懐疑的だったためだ。

 果たしてドジャースの評価はどうなのだろう。
 いずれにせよ、彼が現役続行に強いこだわりを持っているなら、毎オフのように噂される日本球界復帰の可能性は低いだろう。

 彼の価値が仮に1000万ドル程度だったとしても、円安もあり約11億5000万円だ。いかに「カープ愛」を持っていたとしても、広島が用意できる金額との差は常識的には「愛」で埋められるレベルではないだろう。

出典:”Spend Hal’s Money : Hiroki Kuroda”by Wallace Mathews in ESPN New York in Nov. 10th 2014

<クオリファイングオファー(QO)>
12年オフに導入されたFA移籍に関する補償制度。FAに対し現所属球団が契約を申し出る場合、その年の年俸上位125選手の平均年俸額(今回は1530万ドル)でQOを提示すると、選手は一定期限までに返答することが義務付けられる。契約交渉が不調に終わり、その選手が他球団に流出すると、旧所属球団は補償として獲得球団から原則としてドラフト1巡目指名権の譲渡を受ける。以前は、FA選手に対し年俸調停を球団が申請すれば流出の場合に補償として指名権が得られた。それゆえ、再契約の意思がないにもかかわらず球団側が安易に調停を申請するケースが多かったため、その対策として考案された。導入後の特徴としては、QOを受諾した選手が皆無なこと。QO金額見合いの価値がない選手には球団はオファーせず、オファーされた選手はQO以上の市場価値があるためだ。また、1巡目指名権の返上を嫌い、QO選手の獲得を回避する球団も多い。

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