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山本由伸がIL入りの「緊急事態」…メジャー1年目の”変化”とドジャースの”動向”は…?【MLB】

2024/06/25

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ドジャースコーチ陣の対策

 これらの課題に対して山本とドジャースのコーチ陣は様々な策を立てた。まずは投球スタイルの変更だ。5月に入ってからは左打者への内角へカッター、右打者に対しては内角へシンカー、外角へスライダーを導入しスプリット/カーブの縦変化だけでなく、横方向でも打者を攻められるようになった。
 
 特にスライダーについては平均以上の86マイル(約138キロ)でよく落ち曲がるため、「Stuff+」が110以上と優秀な値を記録しており、シーズン通算で空振り率33.3%と新たな決め球を見つけてしまった格好だ。

 
 投球頻度(山本由伸)
 
 また、6月に入ってから投球モーションの修正を行った。野球トレーニング施設『Tread Athletics』の共同創業者である Ben Brewster氏によればリリース前のグローブ角度を地面に対して垂直気味に向けるようになったという。これにより胴体の回転速度が上昇し、球速向上につながるという。
 
 事実、変更を加えたとされる6月7日のヤンキース戦では全球種の平均球速が軒並み1.5マイル程度上昇している。
 

 
 さらにはシーズンを通して少しずつフォーシームの高さが上がっている。フォーシームの高さに反比例する形で、打者がダメージを与える余地が少なくなっており6月の防御率が2試合で0.69と好投を続けている要因だろう。

 
フォーシームの月別平均投球高さ
フォーシームの月別平均投球高さ

 
フォーシームの月別xwOBA
フォーシームの月別 xwOBA
 
 

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