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大谷翔平、ナ・リーグMVPの必須条件とは!?  前人未到のDH受賞には”打つだけじゃダメ”…?【コラム】

2024/07/16

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MVP獲得の必要条件

 MVP投票はBBWAA(全米野球記者協会)に所属する記者による投票で選出される。考慮されているのでは、と考えられている項目は以下の通りだ。なお、投手でのMVP選出は2014年のクレイトン・カーショー以来実現していないので、ここでは考慮しない。
 
 ・攻撃での貢献
 ・守備での貢献
 ・所属チームの成績
 
 やはり最重要視されるのが攻撃での貢献、次に守備での貢献が考慮される。例えば同じ打撃成績の選手AとBがいた場合、Aが両翼外野手、Bが遊撃手ならBがより評価される。評価が高いのはショート、キャッチャー、セカンドなど負担が大きいポジションだ。
 
 もし選手C,Dが攻撃、守備を合算して似たような貢献度だった場合に考慮されるのが所属チームの成績だ。例えばCのチームがコンテンダーでプレーオフ枠を争った一方で、Dのチームは再建中であった場合、Cが高く評価される。高いプレッシャーの中で成績を残した方が評価されるということだ。

 

 

過去のケーススタディー

次に、以下の指標を基にして過去のMVP受賞選手がどのような数字を残していたかを見ていきたい。

 WAR: Wins Above Replacementの略。代替可能選手に比べてどれだけ勝利数を稼いだかを表す指標
 Off: WARの内、打撃・走塁面において平均と比べどれだけの貢献を生み出したかの指標
 Def: WARの内、守備面において平均と比べどれだけの貢献を生み出したかの指標
2023 ナショナル・リーグ MVP指標

 
 昨季のNL MVPはルール改正があったとはいえ現代では前代未聞の73盗塁を決め、打撃面でもOPS 1.102とトップの成績を残したロナルド・アクーニャ Jr.が受賞。2位以下は打撃成績に準じて位置したように見えるが、やはり守備負担の多いライト、セカンドを守ったベッツが打撃価値の高いフレディ・フリーマンより上位に位置した。
 
 打撃成績にさほど差が無い場合、守備負担が大きく考慮される一例だ。また、チーム順位はドジャース、ブレーブス共に地区優勝を果たしたため、順位に影響を与えなかった。

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