【MLB】ヤンキース田中将大が、オールスター出場に近い日本人選手? ポイントは6月の勝利数
現在投票が行われているメジャーリーグのオールスター。今年は日本人選手の出場の可能性はあるのだろうか?
2016/06/05
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得点力に欠けるヤンキース野手陣の選出は可能性低
消去法により、今季の日本人メジャーリーガーでオールスター出場に最も近い位置にいるのはヤンキース・田中将大のようだ。今季のオールスターは7月12日に、パドレスの本拠地ペトコ・パークで開催される。メジャーでは各球団、最低でも1人は選出されるのが約束事。借金生活が続くヤンキースに田中の対抗馬が見当たらない状態なのだ。
6月1日終了時で、チーム打率.231、安打数396がともにリーグ最下位で、総得点193も最下位ツインズの192を1点だけ上回る14位。野手陣からの選出は絶望的だ。
つい先日のファン投票第1回中間発表でも、選出圏内の選手は当然いなかった。
捕手でブライアン・マキャンが約32万票で2位につけたが、1位はリーグ最多の約109万票のサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)で逆転はほぼ無理。内野の4ポジションとDHは中間発表される5位以内に1人も入れない始末。外野手でカルロス・ベルトランが約21万票で11位に名前を出したが、選出圏内の3位以内は遙か先だ。
となると投手から1人選出されるのが濃厚。投手にファン投票はなく、選手間投票ならびに監督推薦、そして漏れた4~5人の候補者の中から最後の1枠を争うネット投票で決まる。こちらも残念ながら絶対的な本命不在の寂しい争いだ。
チームの顔とも言うべきブルペンの3枚看板は、大将格である抑えのアロルディス・チャップマンが開幕から30試合の出場停止処分を受け出遅れた。初登板が5月9日と開幕より1か月以上遅く、まだ7セーブ。100マイル(約161キロ)をゆうに超す地球上最速左腕は4年連続でオールスター出場中だが、その出場停止処分の理由が恋人への暴行というDV(家庭内暴力)だった。メジャーは昨年からDVに関する新たな規定を設け、厳しく罰する姿勢を打ち出している。今季の成績に加え、そうした背景からも選びにくい。
3枚看板の中で、最も選出に近いのはセットアッパーのアンドルー・ミラーだ。開幕当初は抑えを務め、1日現在21試合で2勝0敗6セーブ、防御率0.87。メジャー11年目で初選出の可能性は十分にある。しかし今後セーブ数が伸びる望みは薄く、他球団のクローザーの頭数がそろえば立場的には弱い。
残るもう一人のデリン・ベタンセスは、開幕直後は絶好調だったが、4月下旬から痛打を食らうケースも。1勝2敗、防御率2.59は中継ぎ投手としては物足りない。
先発ローテで他に可能性がありそうなのはネーサン・イオバルディ。昨季に続きチーム勝ち頭の6勝2敗。ただ防御率3.71とKOされる時が派手で、打線の援護に助けられた試合も多い。