【MLB】イチロー、残り105試合で3000本まで34本。3000本目はどんな一打に?
昨年以上に限られた出場機会の中で、安打を量産したイチロー。その結果、今季中の3000本安打達成は極めて現実的だ。
2016/06/07
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3000本目の安打とともにアウトになったビジオ
こちらも今シーズン皆無の本塁打に関しては、過去2年とも1本ずつなので可能性は低いものの、イチローならではの本塁打に期待したい。これまでの通算113本塁打はすべてフェンスを越えているが、イチローは2007年のオールスター・ゲームで、史上初であるのみならず、現時点では史上唯一のランニング本塁打を放っている。
もし、イチローの3000本目がランニング本塁打にならず、その一歩手前、ホームでタッチアウトの三塁打であっても、それもまた、深く記憶に刻まれ、語り継がれるだろう。いや、これまでに何度も演じてきたように、軽やかな身のこなしでタッチをかいくぐり、ホームインするかもしれない。
もちろん、どんな一打であっても、その価値が減じるわけではない。リッキー・ヘンダーソンの3000本目は勢いのないフライで、一塁手と二塁手、ライトの3人の間に落ちたが、3000安打はそこに至るまでの積み重ねがあってこそ達成される。
とはいえ、他の多くの安打と違い、3000本目の安打は人々の記憶に残る。
個人的に挙げるなら、最も印象深かったのはクレイグ・ビジオの一打だ。センターへ弾き返したビジオは、二塁に走者がいたこともあり、まったく減速せずに一塁を回った。送球が帰ってきた二塁で刺され、記録は単打となったが、まるで、3000安打など眼中になく、目の前のプレーだけに集中しているかのような走塁だった。
3000本目の安打を打ち、それに連なるプレーでアウトになった選手は、ビジオの他には誰もいない。