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大谷翔平、米メディアの分析予想まで超越していた!? ”ありえない”数字を踏まえた後半戦の成績予測は…?【コラム】

2024/07/31

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“これまで通り“に予想を大きく覆す?

 
 では、大谷選手は、シーズンが終了時にはどのような数字を残すのか。その数字は予測値のとおりになるのか。過去のトレンドを含め占っていく。
 
 2021年~2024年途中における大谷選手の前半戦、後半戦、各月の成績は以下に推移した。
図7試合数
図8各月別成績
 

 
 初本塁打までに時間を要するなど波があるように思えた2024年の数字が、実は近年では最も安定している。
 
 2021年や2023年の6月のような高いOPSを残した月がない一方で、OPSが9割未満の月もない。一方、2021年は後半戦に大きく数字を落とし、9月/10月はOPSが1度も9割に達していない。
 
 しかし、ここだけ取り上げて「今季の後半戦も数字を落とす」とみるのは早計だ。2021年はMLBで1年間通じて二刀流で起用された初めての年で、従前にない疲労が後半戦に来たのもやむを得ない。
 
 2023年9月は故障で試合数が少なく比較対象にはしにくい。DHに専念する2024年は、従前の安定した成績推移が継続する可能性の方が高く、過去に経験していないポストシーズン進出争い、8月に見込まれるムーキー・ベッツ選手の復帰が好要因として作用する可能性もある。
 
 一方、気になる数字もある。過去数年に比べて低位に推移してきたK%(打席数に対する三振率)が、以下のように、7月に入り上昇傾向にあるのだ。これが打率に影響しかねない。
 
 3月/4月:18.8% 5月:21.2% 6月:21.3% 7月(前半戦終了時まで):31.5%
 
 上記を踏まえ、大谷選手のシーズン終了時の数字を、期待を込めて私なりに予測しよう。
 
 50本塁打  120打点  40盗塁  打率.310  OPS1.035
 
 私なりの根拠を簡単にまとめると以下のようになる。
 
 ・本塁打、打点、盗塁は、従来経験のないポストシーズン進出の目標に向け前半戦より若干ペースを上げる。
 ・三振の増加を背景に、打率は前半戦の数字より若干下がる。
 ・OPSの値は前半戦をほぼ維持。
  
 MLBの歴史上5人しか達成していない「40本塁打40盗塁」も視野に入る。そして、7月に増加傾向に入っている三振を減少させて打率を上昇させ、前半戦伸び悩んだ得点圏打率を上げて打点を上積みできれば、三冠王も現実味を帯びてくる。

 
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【了】

 

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