大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



ドジャースは新たな戦力補強に動く!? ”トレードデッドライン”で獲得すべき選手は…?【コラム】

2024/07/29

text By

photo

Getty Images



穴を埋めるトレード候補をピックアップ

 次に、ドジャースの獲得候補となり得る選手とのトレード予想をいくつか挙げてみた。

ドジャースの需要を一気に解決。
■シカゴ・ホワイトソックスとのトレード
 ドジャース獲得
 ・SPエリック・フェディー (or ギャレット・クロシェ)
 →IP 111.1, ERA 2.99,xERA 3.58(68), K% 21.6(46)
 ・RP マイケル・コペック
 →G 41, ERA 5.05, xERA 3.95(49), K% 30.9(93)
 ・OFトミー・ファム (or ルイス・ロバート Jr.)
 →G 60, AVG .264, OPS .707, xwOBA .340(70)

 
 ドジャースの課題を一挙に解決するトレード。エリック・フェディーは韓国から帰国した後にスイーパーを武器に活躍している。過去2年は127回、180回、今年は111.1回とイニングを投げる能力もあり、ドジャースの疲弊したローテーションを救ってくれるだろう。
 
 マイケル・コペックは防御率こそ見栄えが良くないが、平均98.7マイル(約158キロ)、最速102マイル(約164キロ)のフォーシームを武器に三振をバシバシと奪っていく。
 
 最後にトミー・ファムは昨季のワールドシリーズで2本のホームランを放ったベテラン外野手で、今季も成績上は平均だが、スタットキャスト系の指標は依然優秀で選球眼もよい。ドジャースが過去にFA・トレードで狙ったという経緯もある。
 
 状況を打開するゲームチェンジャーを狙うならフェディーをギャレット・クロシェ、ファムをルイス・ロバート Jr. に変える手もあるが、クロシェは先発1年目によるイニング制限、ロバート Jr.はキャリアを通して故障が多いというリスクもある。

 

 

プレーオフでの戦いを見据え昨季チャンピオンからの補強
■テキサス・レンジャーズとのトレード
ドジャース獲得
・SPネイサン・イバルディ
→IP 94, ERA 2.97,xERA 3.77(56), K% 24.5(67)
・RPデイビッド・ロバートソン (or カービィ・イェーツ)
→G 38, ERA 2.88 ,xERA 2.83(92), K% 37.2(99)
 
 プレーオフでの戦いを見据えるのならベストなトレード。プレーオフ通算79.2回、防御率3.05の勝負強さから”Big Game Nate”と呼ばれるネイサン・イバルディと、メジャートップクラスの奪三振能力を持ち、プレーオフでも42試合の登板経験があるデイビッド・ロバートソンをテキサス・レンジャーズより獲得する。
 
 どちらも怪我が少ない選手で、10月だけでなく、故障者不在で厳しくなりそうな8,9月の戦いも楽にしてくれるはずだ。
 
 唯一の障壁はレンジャーズの微妙な立ち位置だ。日本時間7月26日時点で51勝52敗と負け越しているが、首位アストロズまで2.5ゲーム差、ワイルドカード圏内まで5ゲーム差としていて、米分析サイト『Fangraphs』のプレーオフ進出確率では24%となっている。
 
 レンジャーズGMのクリス・ヤング氏は米メディア『NY Post』のジョン・ヘイマン記者の取材に対して「時間をかけて決断したい。来週の結果が我々を売り手にすることを願っている」とコメントし、まだあきらめていないようである。

1 2 3


error: Content is protected !!