大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



【MLB】ダルビッシュ、万全の状態で復帰へ。エース不在もチームは首位独走、指揮官も「急ぐ必要はない」

レンジャーズ・ダルビッシュ有の復帰プランが確定した。エース不在も、チームは現在2位以下を大きく引き離し、首位を独走。その恩恵にあずかり、ダルビッシュも細心の注意を払って、復帰が可能だ。

2016/06/27

text By

photo

Getty Images



指揮官に焦りの色は全くなし

 シミュレーション・ゲームで状態を確認できれば、その次は実戦復帰も可能だろう。最短ならば7月7~10日の前半戦最終カードとなるツインズ4連戦。より石橋を叩きリハビリ登板を挟むなら、後半戦開幕カードとなる15~17日のカブス3連戦、といったところが現実的なメドとなる。

 同監督は「これはトミー・ジョン手術から復帰への過程で、よく起こり得る問題なんだ」と説明する。「彼は、我々にどのように回復しているか、逐一報告してくれる。完全復活への過程で、全てがうまくいくことなんてないんだ」。レンジャーズは現在ローテを守るマーティン・ペレスら、何人もの同手術経験者を復活に導いてきた。そのあたりのノウハウは、他球団よりも蓄積されている。

 逆に現在のチーム状況は、ダルビッシュにとっても歓迎といったところだろう。復帰を焦らされることなく、納得のいく調整を積むことができる。万全の状態で後半戦から復帰し、エース級の働きをしてくれるならば、ちょっと長い夏休みも全く問題ではない。

 同手術から復帰1年目の投手は、年間投球イニングを150~180回に制限されるケースが多い。ポストシーズンで勝ち進んだ際など、年間投球イニングの問題が浮上するケースもあるが、この夏休みでその心配もなくなりそうだ。1試合での球数は90球前後に設定されており、仮に中4日を中心にフル回転したとしても150イニングにはもう届かない。

 この環境が許されるチーム状況に感謝し、細心の注意を払いながら復帰への段階を上げていく。

1 2


error: Content is protected !!