【MLB】イチロー遅いメジャーデビューも、殿堂入り確実の実績にこそ大きな価値
イチローがアメリカでプロ入りしていれば今頃メジャー通算でローズを上回っていたかに関しては、様々な意見がある。しかし、27歳でデビューしながら殿堂入り確実の実績を残したことの価値には議論の余地がない。
2016/06/22
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NPB入りせずMLBでプレーしていたら出番はなかった?
メジャーデビューはイチローと同じ2001年で、ともにそれぞれのリーグで新人王に選出されたアルバート・プホルス(現エンゼルス)は、ロサンゼルス・タイムズのインタビューに対し、「彼なら、簡単にローズの記録を上回ったと思うよ」と答えている。
メジャーで投手として13年のキャリアを誇り、現在はブロードキャスターのロン・ダーリングは「ローズの記録を超えていなかったとすれば、そのことのほうが驚きだ」と、まずはイチローを讃えた。
一方で、もしイチローが1990年代のアメリカでキャリアをスタートさせたら、果たして彼は正当に評価され、順調にメジャー昇格を勝ち得ただろうか、との懸念も指摘している。ホームランが乱れ飛んだ時代だった当時、打力優先のポジションである外野手には、現代以上にホームランパワーが求められたていたからだ。
‘You can’t put him out there — a corner outfielder has to be someone who hits it out of the ballpark.’ You know that discussion would happen.”
「”(イチローのような短打者を)このポジション配置すべきではない。両翼を守る外野手には柵越えのパワーが必要だ”、こういう意見も出てきたと思う」
興味深いデータも記事では紹介している。ローズは、27歳から42歳のシーズンまでに3091安打を放っているということだ。彼の27歳以降の安打製造ペースは、イチローを上回っているのだ。
またローズの記録同様にイチローが成し遂げたことも、今後追随する者は出そうもない金字塔だとダーリングは述べている。
「26、27歳という遅い年齢でデビューしながらも成功を収めた選手は過去にもいる。しかし、彼らはデビューが遅いため、殿堂まで辿り着くことはない。しかし、イチローはそれをやってのけたんだ」
出典:“Pete Rose vs Ichiro Suzuki debate just nonsense”@ UPI by Roger Rubin in Jun.19th 2016