【MLB】イチロー、最初からメジャー在籍なら通算4600本安打? 米メディア記者が概算
イチローが最初からメジャーでプレーしていたら、何とローズの4256本をはるかに上回る4600本ほど打っていただろう、とニューヨークのスポーツ記者が推定、概算している。
2016/06/21
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日本プロ野球を理解すればイチローのヒット数も推定可能
【ローズの迷信4:「イチローがあれだけ日本でヒットを打てたのは、ピッチャーのレベルが低いからだ」】
真実:日本プロ野球はシーズンが短いため、メジャーでプレーしていればさらに毎年50本ヒットを打っていたはずである。
イチローはマリナーズでの最初の7年間、平均227本のヒットを打ったが、オリックスでは7年間平均が177本であった。オリックスではこの間、打率が.359だったのに対し、マリナーズでの最初の7年間は.333。つまり、日本とメジャーの投手レベルの差は、打率に.026しか影響しなかったと言える。
打率はやや低下したものの、メジャーリーグでは162試合あるシーズンが、イチローの安打数にも影響した。日本では年平均494打数であったのに対し、メジャーでは平均682打数。つまり日本でプレーしたことにより、7年間でイチローは(メジャーと比較して)1316打数少なかったということになる。これはメジャーでは約2年に値する。今週イチローは、「日本だけでローズの通算記録を破ればそれは信じがたい功績だ」と述べたが、それは「信じがたい」ことではなく「不可能」なことであろう。
3000本安打をイチローが達成すれば、メジャーで30人目の快挙となるが、日本プロ野球ではどうか。イチロー以前に3000本ヒットを打ったのは、1959年から1981年にかけて3085本打った張本勲氏だけである。
【ローズの迷信5:「イチローが最初からメジャーでプレーしていれば何本ヒットを打っていたかは誰にもわからない」】
真実:イチローが世界のヒットキングであることを示す根拠は十分
ここまでに挙げてきた理由により、イチローはただアメリカにいなかったという理由だけで約350本のヒットを打てなかった。この数字を日米通算4258本ヒットに加えると、合計4608本という通算安打数になる。イチローの日本での最初の2年間のヒット数と2004年の262本ヒットを除いたとしても、合計数ではピート・ローズの4256本を上回るのである。
“Like Pete, not only have we gotten Ichiro’s spectacular achievement spectacularly wrong. We have it 100% backwards. Ichiro is not the Hit King of the World because he played nine years in Japan. He is The Hit King in spite of it.”
「ピート同様、我々(米国メディア)は、イチローの計り知れない偉業を、計り知れないほど誤解している。100パーセント間違っている。イチローは『日本で9年プレーしたからヒットキングではない』と言うのではなく、『日本で9年プレーしたにも関わらずヒットキングである』というべきである」
出典:”Sorry, Pete Rose! Here is why would have 4,600 hits had he played entire career in the Majors” @New York Daily News by Chuck Modiano, June 18, 2016